仏最大のツーリズムトレードショー、ヌーボーだけじゃないボージョレFAMと食都リヨン市内ツアー

ヘリテージなホテルやワイナリーが充実

 初日のホテル「ホテル ヴィラ アレクサンドル Hôtel Villa Alexandre」は、庭園と屋外プールがあり、客室は梁を生かした空間に洒落たインテリアの15室。共用のラウンジバーでソフトドリンクを無料で楽しめ、ミーティングルームもある。280ユーロ~。

ボージョレにある19世紀の邸宅をモダンにリノベーションした「ホテル ヴィラ アレクサンドル」は4つ星。

 ワインテイスティングに行った「シャトー ド ベルビューChâteau de Bellevue 」は、24ヘクタールのワイナリーを備え、19世紀の建物をリノベーションした個性のある5室。165ユーロ〜。150人までスタンディングできるホールを備え、イベント使用もあるそう。ブドウ種で白はシャルドネ、赤はガメイのボージョレのワインをテイスティング。

宿泊もできる「シャトー ド ベルビュー」でのテイスティング。ボージョレには、こうした城が300以上あるそう。

 翌日は、ボージョレの中心地ヴィルフランシュ・シュル・ソーヌの街歩きとビオ(オーガニック)ワインを造るワイナリーへ。かつてはボージョレ地方の州都だった城郭都市は、あちこちに残るルネサンス建築の建物を見学して回れる。

中庭を有したルネサンス期の建物の内部には螺旋階段。

 訪れたのが日曜であいにくほとんどの店舗は休業だったが、チーズ店やマルシェで美味しいチーズやパンを仕込んで、ヴォー・アン・ボージョレ村の見晴らしいのよい丘でアペリティフを楽しむ。この村は、小説『クロシュメルル物語』の舞台となる架空の村「クロシュメルル」のモデルとなった場所として知られ、地元もそれを大いにPRに活用している。村はブドウ畑が一望できる高台にある。

 ランチは、10室の宿にミシュラン1つ星の「オーベルジュ ド クロシュメルルAuberge de Clochemerle」へ。地方の食材を美的に生かした料理に魅了される。コース61ユーロ〜。

50種のチーズを扱う店とマルシェのパン屋。右端のパンの上にのる赤いプラリネ・ルージュはリヨン名物。
目にも美しい前菜が何品も出てくる出てくる「オーベルジュ ド クロシュメルル」。

 午後は、豚で雑草の駆除をするなど、ビオワインを造るワイナリー「ドメーヌ ダヴィッド エ セリア ラルジュ Domaine David et Célia Large」にて畑を見渡しながらのテイスティング。夕刻には、ワインティスティングとディナーをかねて中世の城をリノベーションした「シャトー ド サンルナール Château de Champ-Renard」へ。シャトーがワイナリーとして開かれたのは1765年という歴史を持ち、現オーナーが2014年に購入して建物を改修、環境認証を受けたワイン造りを行なっている。

「ドメーヌ ダヴィッド エ セリア ラルジュ 」新たに切り開いた40度の斜度の畑で試飲。
庭園やワイナリーを備えた「シャトー ド サンルナール」では宿泊やパーティ開催もできる。

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