日本市場回復に熱い期待、「Travel Better」プラン継続とともに万博で「スイス」をアピール-スイス政府観光局

 ユングフラウ鉄道グループ、グリンデルワルト観光局、インターラーケン観光局の局長ら主要クラスが、4月13日に開幕した「大阪・関西万博2025」スイスパビリオン協賛会社として来日。スイス政府観光局とともに、スイスパビリオンで参加した旅行会社・メディア約30人を対象とした観光プレゼンテーションを行った。

 来日した関係者らはユングフラウ地方を中心とした地域の魅力を紹介しながら、日本市場の回復を強く訴えた。スイス政府観光局は現在行っているプロモーション「Travel Better」を引き続き推進し、ピークシーズン以外の時期に誘致を図っていく。

スイスパビリオン外観 ⒸFDFA, Presence Switzerland

■スイス観光市場をけん引するユングフラウ地方、日本市場回復に熱い期待

 スイス連邦統計局の資料では、2024年のスイス全体の観光客数は約2158万人で2019年1976万人を大きく上回っている。一方、日本市場はスイス観光局によると、2024年訪問者数・宿泊日数ともに2019年の6割ほどにとどまっているが、「緩やかな上昇傾向にはある」という。一方、ユングフラウ地方は、2024年は約40%増(ユングフラウ鉄道グループのチーフマーケティングオフィサー、レモ・ケザー氏)、グリンデルワルトについては47%増(グリンデルワルト観光局局長ブルーノ・ハウスヴィルト氏)で、同地方がスイスにおける日本市場のけん引力のひとつとなっていることがうかがえる。

 その理由としてユングフラウ鉄道の歴史的路線や2020年に開通した高速ゴンドラ「アイガーエクスプレス」など、「グリンデルワルトから45分ほどで山頂にアクセスできる利便性など整ったインフラや、自然景観の魅力もある」とグリンデルワルトのハウスヴィルト局長は話す。

(左から)ユングフラウ鉄道グループ レプリゼンタティブ・ジャパンの金子美奈子氏、グリンデルワルト観光局ブルーノ・ハウスヴィルト局長、ニック・ルビ会長、インターラーケン観光局ダニエル・スルザー局長、ユングフラウ鉄道グループチーフマーケティングオフィサーのレモ・ケザー氏、スイス政府観光局パオロ・ルナルディ日本支局長

 ユングフラウ鉄道のケザー氏は「スイスの観光産業にとって、日本市場は長い歴史と伝統のある重要なパートナー。スイスの市場開発を支えてきたパイオニア市場だ。長年送客を支えてきた旅行会社の方々に感謝している。我々の文化や自然景観などを、繊細な視点で楽しむ日本人観光客にはぜひ戻ってきてほしい」と熱く語り、インターラーケン観光局局長のダニエル・スルザー氏は「ユングフラウ観光やブリエンツ湖などの観光拠点。洗練されたグルメも楽しめる」と都市ならではの魅力をアピールした。