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【FAMレポート】ブランディング14周年と大阪・関西万博に出展で認知高めるペルーの魅力

  • 2025年3月28日

歴史散策・ショッピングと街歩きが楽しいクスコ

動くホテルといった風情の「ハイラム・ビンガム号」の車内。

 クスコへは、マチュピチュを発見した探険家の名をとったクラシックな豪華列車「ハイラム・ ビンガム号」で戻り、ダイニングを利用。前出の「ベルモンド・サンクチュアリー・ロッジ」で乗車待ち時にシャンパーニュなどのサービスがあり、車内ではバーも含めてドリンクもインクルーシブ、洗練されたサービスと食事のレベルも高い。

 クスコでは、ラグジュアリーな趣とサービスが群を抜く5ツ星ホテル「パラシオ・ナザレナス」へ。インカ帝国時代の礎石の上に建った僧院を、酸素供給の設備を各部屋に備えるなど設備は完全に改装。このうえなく優雅な時間が過ごせるホテルである。

 インカ時代とその後のキリスト教の双方の歴史がうかがえるクスコの街には、工芸雑貨や織物ほか名産品の店が並び、そぞろ歩きがなんとも楽しい。

「パラシオ・ナザレナス」のジュニアスイートの客室。湯たんぽのぬいぐるみがベッドを温めていた。

見応えあるリマのミュージアムとガストロノミー

 最終日はリマに戻り、ペルーを拠点とした日本人実業家天野芳太郎氏が創設した織物を中心とする収集がそろうミュージアム「天野プレコロンビアン織物博物館」(日本語表示あり)や同じく個人収蔵品による「ラルコ博物館」を視察。現代につながるペルーの織物や工芸の素晴らしさがわかる。

サボテンのトゲなどを使っての細かい刺繍や織物に驚かされる「天野プレコロンビアン織物博物館」
紀元前1250年頃からある豪華な装飾品や土器など古代アンデス文明に目を見張る「ラルコ博物館」

 また、ペルーの魅力を語るうえではずせないガストロノミーの名店2つを訪れた。一つは、セビーチェなどペルー料理を世界に知らしめ、2014年にはドキュメンタリー映画にも撮られたシェフのガストン・アクリオ氏のレストラン「アストリッド・イ・ガストン」。コースには、クイ(食用モルモット)を焼き上げた一品も。

クイの北京(ダック)風。皮はパリッと肉はジューシー。くせはない。

 もう一つは、Best50 レストランで殿堂入りした「セントラル」の姉妹店であり、2021年に女性ベストシェフ1位に輝いたピア・レオン氏の「コイユ KJOLLE」である。席に着く前に驚くほど多様な食材やハーブなどの実物のプレゼンテーションがあり、それらを生かした目にも楽しい料理が次々にでてくる。

マッシュポテトにしたり揚げたり、キャッサバはじめ何種類ものイモで作られた一品。

 マチュピチュやナスカといった世界遺産で知られるペルーへの旅だが、自然の豊かさや歴史が生み出す工芸品や食などの多様な魅力に驚かされた。万博などを通じてもっと日本にアピールされることを期待したい。

取材協力/PROMPERUペルー 貿易観光促進庁
取材・文/小野アムスデン道子