マリアナ諸島の新たな魅力を発信、日本市場向けリバイバルプロジェクト始動

  • 2025年3月24日

 マリアナ政府観光局は、3月18日の「サイパンの日」に「マリアナ諸島リバイバルプロジェクト発表会」を開催し、日本市場に向けた新たなプロモーション戦略を発表した。同プロジェクトは、戦後80年という節目に、かつて多くの日本人観光客が訪れたマリアナ諸島の魅力を再発掘し、日本との交流をさらに強化することを目的とする。

 発表会では、新しくマーケティング・ディレクターに就任したジャマイカ・タイヘロン氏が、観光インフラの強化と日本からの訪問者に合わせた新しい体験の開発を通じて、マリアナ諸島を訪れるすべての人が深くくつろぎ、喜びを感じられる観光地を目指すといった抱負を語った。

 具体的には、「toB」「toG」「toC」の3つの軸でマリアナ諸島の魅力を発信する。

 toBでは、「マリアナ諸島リバイバルプロジェクトパートナー」の募集を開始し、現地視察協力やビジネスネットワーキング、ビジネスインセンティブサポートなどの活動を通じて、パートナーとの協業を活性化させる。すでにBEAMSとのパートナー連携も開始しており、今後も多様な企業・団体との連携を目指すという。

 toGでは、戦後80年を迎える今年、平和促進に向けて広島県との連携を強化する。かつて日本と深い関わりがあり、多くの観光客が訪れたサイパンを含むマリアナ諸島の活性化を図り、日本との結びつきをさらに深めていくことを目指す。

 toCでは、旅行トレンドの変化を捉え、新たなダイビングコミュニティへのアプローチを開始する。マリアナ諸島は「マリンダイビング大賞」で「ベストダイビングエリア 海外部門」第2位に選出されており、4月のマリンダイビングフェアにも出展し、マリアナ諸島への旅行を促進する。

 日本事務局長の萩野隆二氏は、マリアナ諸島の魅力を紹介し、利便性の高い渡航情報や多彩なイベント、ターゲット別の旅行のポイントなどを説明した。

 マリアナ諸島は、成田からユナイテッド航空の直行便で約3時間というアクセスの良さを誇り、ビーチ、ホテル、レストランなどのリゾートとしての魅力に加え、大自然やのんびりとした時間を過ごせる。テニアン島は日本の統治時代の歴史遺産が多く、ロタ島ではロタブルーと呼ばれる美しい海や多様な野鳥を楽しむことができるという。

 ファミリー旅行、女子旅、ゴルフ旅行、団体・グループ旅行、教育旅行など、多様なニーズに応えることができるのもマリアナ諸島の魅力と発信した。

 萩野氏は、これまでのマリアナ諸島の強みであった「近さ」「便利さ」「低価格さ」に加え、今後は「自然」「地域文化」「歴史」に焦点をあて、体験型・参加型の観光を推進することで、さらなる観光促進を目指す方針を示した。