OTA経由せず観光サイトから直接予約、トリプラが「tripla Book」に新機能搭載

  • 2025年3月17日

 宿泊施設向けITソリューションを手掛けるトリプラが、宿泊予約システム「tripla Book」に新機能を追加し、観光サイト上で直接宿泊予約が可能となる仕組みを提供開始した。これにより、地方自治体などが運営する観光サイトにシステムを連携することで、宿泊予約や決済が可能になり、予約手数料を地域発展に活用できるほか、顧客データを基にしたマーケティング施策が可能となる。

 従来、観光サイトでは宿泊施設の情報提供が主で、予約はオンライン旅行代理店を経由するケースが多かったが、この新機能によりサイト内で直接予約が完結する。観光サイトを訪れた利用者の利便性が向上するだけでなく、予約データの取得が可能となり、地域単位での集客施策やリピーター獲得のための会員化が推進できる。

 今年2月14日より、福島市観光コンベンション協会が運営する「福島市観光ノート」との連携を開始し、宿泊予約機能の導入後2週間で約300人の会員登録が行われるなど、早くも一定の成果を上げている。同サイトは2023年度に160万人以上の訪問者を記録しており、今後は会員機能やマーケティングツールの強化を通じて、福島市全体の宿泊需要拡大を目指す。

 「tripla Book」は、自社公式サイト向けの宿泊予約エンジンで、8言語・140通貨に対応するなどインバウンド需要にも適応する機能を備えている。さらに、最安値保証機能やGoogleホテル広告との連携機能も搭載し、宿泊施設の自社予約比率向上を支援する。2024年10月末時点で、ルートインホテルズやダイワロイネットホテルズなど国内2953の宿泊施設で導入されている。