「創業50年の信頼と実績」 航空券とランド手配のプロフェッショナル、ニッカ航空サービスの強みと展望
北村 はい、自社で企画・造成したパッケージツアーを旅行会社向けに販売しています。台湾、韓国、グアム、バンコク、ベトナム(ホーチミン・ハノイ・ダナン)、シンガポールなどが主なラインナップです。
当社では紙のパンフレットも作成しており、配送コストが高騰しているため、営業の際に手持ちで配布することもあります。旅行会社の方々からも、紙パンフレットの需要は根強いと感じています。特に、コロナ禍で人員削減をした影響で、海外旅行手配に手が回らない旅行会社が増えており、必要なときにすぐに旅程を提示できるパンフレットが手元にあると助かる、という声を多くいただいています。アジア市場では依然として紙パンフレットが有効であり、販促ツールとしての価値を実感しています。
北村 2019年と2024年を比較すると、発券枚数としてはまだ回復途上ですが、単価の上昇により売上自体は戻りつつあります。
2025年も好調な傾向が続いており、特に韓国やヨーロッパのオーダーが増えています。旅行会社と密に連携しながら対応することで、しっかりと売上を確保できています。コロナ前にはなかった新たな需要を掴めていることを実感しています。
競合他社も多く存在しますが、コロナ禍を乗り越えた者同士、互いの得意分野を活かしながら業界全体が生き残っていくことが重要だと考えています。また、発券手数料もコロナ前の550円から現在は2,200円まで上がっており、持続的に利益を確保できる事業体制を整えたいと考えています。
北村 昨年は業務量が膨大で、とにかく業務を回すのに精一杯でしたが、今年は少し落ち着いてきたため、今後は自社のサービスや商品の精度をより高めることが重要だと考えています。
当初は人員不足を感じていましたが、結果として現有のスタッフでも対応可能な業務量であることが分かりました。航空券の発券枚数は減少していますが、その分、現地手配のサポート業務が増え、スタッフの業務量が平準化されました。
市場環境は常に変化し、航空会社の就航地も変わっていきます。例えば、熊本に新規就航があれば、熊本の旅行会社への営業活動を強化し、サポート体制を整えるなど、柔軟な対応が求められます。今後も、こうした市場の動きに常にアンテナを張り、適切に対応していきたいと考えています。
北村 旅行は本来、楽しいものであるべきですが、業界の仕事に携わる中で「思っていたのと違う」という声を耳にすることもあります。だからこそ、私自身、旅行の楽しさを損なわないようなサービスを提供することを大切にしています。
「楽しい旅行を台無しにしない」——その想いを共通認識として持ち、より良いサービスを提供し続けることで、業界全体の未来を切り拓いていけると信じています。3年にわたるコロナ禍を乗り越えたのですから、これからは明るい未来に向けて業界全体を盛り上げていきましょう!