24年訪日者数は3600万人超え、アウトバウンドは19年比65%も 秡川長官は万博での魅力訴求に期待感
日本政府観光局(JNTO)は15日、2024年12月の訪日外国人数が348万9800人を記録したと発表し、年間では過去最高だった2019年を超え、3686万9900人に達した。
同日に会見を開いた観光庁の秡川直也長官は、「東アジアが引き続き多いが、それ以外の地域も増加した」ことで全体の底上げに繋がったとの見解を示し、今後まずは4000万人を目処に引き続き取り組みを強化する考えだ。
月 | 訪日外国人数 | 出国日本人数 | ||||
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2019年 | 2024年 | 対19年 | 2019年 | 2024年 | 対19年 | |
1月 | 2,689,339 | 2,688,478 | 100.0% | 1,452,157 | 838,581 | 57.7% |
2月 | 2,604,322 | 2,788,224 | 107.1% | 1,534,792 | 978,884 | 63.8% |
3月 | 2,760,136 | 3,081,781 | 111.7% | 1,929,915 | 1,219,789 | 63.2% |
4月 | 2,926,685 | 3,043,003 | 104.0% | 1,666,546 | 888,767 | 53.3% |
5月 | 2,773,091 | 3,040,294 | 109.6% | 1,437,929 | 941,709 | 65.5% |
6月 | 2,880,041 | 3,140,642 | 109.0% | 1,520,993 | 930,229 | 61.2% |
7月 | 2,991,189 | 3,292,602 | 110.1% | 1,659,166 | 1,048,823 | 63.2% |
8月 | 2,520,134 | 2,933,381 | 116.4% | 2,109,568 | 1,437,126 | 68.1% |
9月 | 2,272,883 | 2,872,487 | 126.4% | 1,751,477 | 1,212,545 | 69.2% |
10月 | 2,496,568 | 3,312,193 | 132.7% | 1,663,474 | 1,148,502 | 69.0% |
11月 | 2,441,274 | 3,187,000 | 130.5% | 1,642,333 | 1,175,116 | 71.6% |
12月 | 2,526,387 | 3,489,800 | 138.1% | 1,712,319 | 1,187,200 | 69.3% |
1~12月 | 31,882,049 | 36,869,900 | 115.6% | 20,080,669 | 13,007,300 | 64.8% |
一方、12月の出国日本人数は118万7200人で、年間値は2019年比64.8%の1300万7300人で着地した。
秡川長官は「直近の月単位では19年の7割ほどまで回復している」と前向きに捉えつつも、今後は海外への教育旅行を促進する考え。また、4月に開催を迎える大阪・関西万博は「海外に興味を持ってもらう絶好の機会」として、海外旅行促進の部分で期待感を示した。
能登半島地震から1年
2024年1月1日に発生した能登半島地震から1年。観光庁の令和6年度補正予算でも、復興に向けた観光再生支援事業に予算が計上され、取り組みに期待が掛かるところ。
現状や今後の取り組みについて秡川長官によると、依然として観光客の受け入れが難しい地域が多く、現状は復興の計画策定に関する支援要請が多いという。事業における具体的な公募や選定はこれからとのことで、「有効な計画を策定いただき(復興への)第一歩に繋がれば」とコメントを残した。