【米国3州視察レポート前編】アリゾナ州、赤土の圧倒的な大自然・ネイティブアメリカン文化に魅せられる
スコッツデール:フランク・ロイド・ライトも愛した景観、アートと文化、美しき西部の町
翌日、州都フェニックスの隣にあるスコッツデールへ。車で30分ほど赤土とサボテンの砂漠をドライブすると美しく整った街に着く。西部開拓時代からの歴史がそのまま感じられる旧市街がある一方で、西海岸でも高級な避寒地として注目を集めつつある。
フェニックスからスコッツデールには、現在に至るネイティブアメリカンや西部開拓時代の歴史の内容の濃いミュージアムがある。フェニックス寄りの「ハード美術館」は、ネイティブアメリカンの歴史やアートを展示する全米でも指折りのコレクションを誇るミュージアムで、ぜひ立ち寄りたいスポット。大人26ドルだが、部族ごとのクラフトの美しい展示など見応え十分でその価値がある。また全米のミュージアムカフェトップ5に入るカフェもおすすめ。ランチなら15~20ドルとお手頃だ。
スコッツデール で必見のスポットは、建築家フランク・ロイド・ライトの冬の自邸であり、スタジオそして学校のキャンパスでもあった「タリアセンウエスト」。2019年に「フランク・ロイド・ライトの20世紀建築作品群」として、世界遺産に登録されて米国内の建築作品の一つである。
フランク・ロイド・ライトの美意識が凝縮されながらも実用性に富んだ建物に驚かされる。セルフガイドのオーディオツアーが1日に2回で要予約。敷地内にある番号を英語のオーディオを聞きながら回る。ガイドの内容(英文)のプリントの貸し出しもある。大人44ドルだが、美しい建物はもとより、フランク・ロイド・ライトの建築哲学、後進の教育なども理解できて、それだけの価値はある。
これらのフェニックスやスコッツデールのスポットは、お互いに車で30分ほどの圏内なのでライドシェアを利用して回ることもできた。