顧客満足度の高いホテルブランドは?宿泊の際に重視するサービスは?-J.D.パワー調査

  • 2024年11月27日

 顧客満足度の調査を行うJ.D.パワージャパンが、2024年ホテル宿泊客満足度調査の結果を発表した。18回目となった本調査では、各ホテルグループの最多客室面積帯を基に、最多客室面積が35㎡以上を「アッパーアップスケールホテル部門」、25㎡以上35㎡未満を「アップスケールホテル部門」、20㎡以上25㎡未満を「アッパーミッドスケールホテル部門」、15㎡以上20㎡未満を「ミッドスケールホテル部門」、15㎡未満を「エコノミーホテル部門」として、5つの部門に分けて調査を行った。

 調査結果によると、人件費やエネルギー価格などコストの上昇を背景に、前回調査と比較可能な38ブランドの内、18ブランドで宿泊料金の10%以上の上昇が見られた。しかし、料金上昇が満足度全体に与える影響は限定的で、今回調査では38ブランドの内、満足度が10pt以上低下したのは2ブランドのみだった。

 ホテルを利用する際の重要なサービスやアメニティに関する調査では、全ての部門で「温泉・浴場施設」、「地域/地元の食材や特産品を使った朝食」、「健康に配慮された朝食」が上位3位以内に。特に「温泉・浴場施設」については、アップスケールホテル部門、エコノミーホテル部門を除く3部門で4割以上の宿泊客が重要と答えた。また、朝食については、エコノミーホテル部門を除く4部門で、宿泊客の7割近くが「朝食で地域/地元の食材や特産品を使った料理・飲み物の提供があった」と回答した。

 その他、自動チェックイン機などのセルフサービス型の「スマートチェックイン」は、5部門中4部門で上位5位以内に。セルフサービスでのチェックイン利用率は、エコノミーホテル部門25%、ミッドスケールホテル部門17%、アッパーミッドスケールホテル部門12%となっている。

 一方、セルフサービス型と従来の対面型のチェックインの満足度を見ると、エコノミーホテル部門を除いた全部門でフロントデスクでの対面型のチェックインの方が満足度が高い傾向が見られた。

 部門別の総合満足度ランキングは下記の通り。


アッパーアップスケールホテル部門(対象数:4ブランド)
順位ホテル名ポイント
1オークラ776
2ウェスティン763
3シェラトン761
4グランドメルキュール/メルキュール696


アップスケールホテル部門(対象数:10ブランド)
順位ホテル名ポイント
1インターコンチネンタルホテル/ANAインターコンチネンタルホテル786
2ハイアットリージェンシー779
3ニューオータニ768
4マリオット763
5ヒルトン761


アッパーミッドスケールホテル部門(対象数:8ブランド)
順位ホテル名ポイント
1ラビスタ773
2OMO by 星野リゾート762
3ANAクラウンプラザホテル752
4ロイヤルパークホテルズ749
5三井ガーデンホテル735


ミッドスケールホテル部門(対象数:10ブランド)
順位ホテル名ポイント
1リッチモンドホテルズ、ベッセルホテルズ同点、726
3カンデオホテルズ721
4ドーミーイン717
5ダイワロイネットホテル、ホテルJALシティ同点、713


エコノミーホテル部門(対象数:14ブランド)
順位ホテル名ポイント
1スーパーホテル712
2ヴィアインホテル699
3コンフォート695
4アパホテル688
5東横INN680