JATA、ハワイへの団体旅行促進へセールス担当者表彰企画を始動 渡航者数は19年比45%と苦戦

  • 2024年11月21日

 日本旅行業協会(JATA)は21日、ハワイに精通した営業担当者を増やすこと、及び団体旅行促進を目的とした販売コンテストを開始すると発表した。ハワイ州観光局日本支局、Meet Hawai'iと共同で実施するもので、団体の宿泊部屋数を基準に期間中に最も総客した上位30名のセールス担当者を表彰する。

 JATA海外旅行推進部部長の稲田正彦氏によると、今年1月~9月の日本からハワイへの渡航者数は19年同期比44.5%に留まる。背景には、円安による個人旅行マーケットの不調が見られるが、その中で団体旅行は比較的回復傾向にあるという。

 Meet Hawai'iアジア・オセアニア地区常務取締役のアンドリュー・コー氏は、日本市場は苦戦が続くものの「国際マーケットでは最重要市場」との考えを示し、同取り組みにより更なる旅行促進を図りたい考えだ。

(左から)JATA稲田正彦氏、Meet Hawai'iアンドリュー・コー氏

 開始する販売コンテストは、JATA会員旅行会社に所属する団体営業経験10年以内のセールス担当者を対象に、教育旅行を除く1泊20部屋以上の団体旅行の獲得数×ルームナイト数を掛け合わせ、上位30名を「ハワイ団体営業エキスパート」として表彰し、報奨ファムツアーに招待する。

 期間は2025年4月~2025年11月に契約を行った、25年6月~26年12月出発の旅行が対象で、エントリーは25年1月31日まで。1社あたりのエントリー人数に制限はないが、選考を行う25年11月末までにハワイ州観光局が運営する「アロハプログラム」ハワイスペシャリスト検定の初級以上を取得する必要がある。

 JATAでは今年韓国でも同様の取り組みを行っており、好評だったことでハワイでの実施に繋がった。稲田氏によると、今回目標とするエントリー数は300名だが、「自覚を持ってハワイを売っていただく営業の方がどれだけ増えるかを重視しており、(同取り組みを通し)そういった意識を高めてほしい」と期待感を示した。