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人材不足を解消するための2つの観点-縁多 日比野元哉氏

  • 2024年11月18日

求職者に対して、自らの職場環境を「どんな特徴があり何をアピールするか?」

 ここで着目していただきたいのが、以前にも触れたことがあります「マズローの5段階欲求」です!

 求職者の「どの欲求」に対して何をアピールするか?ということを考える必要があります。自らの組織が、どの様な特徴を持つ組織であり、求職者に対して「あなたのこの欲求を満たせる場所ですよ」と表現することがとても大切になります。

 例えば、「日本文化」の作法について学べる組織とか、ウェブマーケティングが学べる組織とか、あなたの宿泊施設で働くとこんなスキルアップができるということをアピールしていくのです。

 このように他社との「差別化」を考えると、自ずと「ブランディング」されていくのはお分かりでしょう。

 あれもこれもと、欲求も満たせる職場環境であることが理想かもしれません。しかし、良いことばかりを並べて、気持ちを引きつけても、現実は直ぐに明るみになります。他社=異業種と比較して何が劣っているのか、正直に伝えながらも、これだったらあなたの欲求をしっかりと満たすことができますよ!と言い切れる「特徴」を明確に表現することが重要です。そう訴求することによって、後々のミスマッチを防ぐことにも繋がります。

 では、宿泊事業においてマズローの5段階欲求(生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求、自己実現の欲求)に掲げられる、どの欲求に訴求する「特徴」があるのか?

 それは5段階目の「自己実現欲求」を満たせる職場環境だとアピールして欲しいと思います。

 報酬や休日は異業種と比較してもどうしても劣って感じられる。そんな中、お客様と接する時間が長いという職場環境では、多岐にわたる業務を習得しなければなりません。

 さらにはその習得した業務を実践し、スキルを磨く機会や環境は多く存在する。

 ものは言いようですよね!言い方を変え「あれもこれもやらなければならない」と言って仕舞えば、ネガティブに捉えられがちですが、表現を変えれば自らのスキルアップの機会が多く存在するというポジティブな要素がいっぱいあるよと言えますね!

 この職場環境で技術を身につけ、経験することで幅広い知識と実績を積むことができる。これは将来を考えれば「なりたい自分」=理想の自分に近づく可能性が高まる時間が過ごせる場所とも考えられませんか!

 もちろんこれだけでは説得力に欠けます!

 その職場環境に対して「一人一人がしっかりと成長できる場所だ」と実感してもらうために必要な「裏付け」が大切ですよね。その「裏付け」となるのが以前にもお伝えしました「仕組み」です。

 次回はこの「仕組み」について改めて具体的なお話しができたらと思っています。