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WTS、ホールセール事業を軸にB2C領域へ 新社長に聞く楽天グループの強みも活かした展開

-ホールセール事業では、月額サービスなどを展開されているとお聞きしました。

永冨 航空券とホテルが予約できる旅行会社向けのオンライン予約サービス「SkyRep」で月額プランを用意している。月額3000円の「Basic(ベーシック)」、月額1万円の「UltlaV(ウルトラファイブ)」の2パターン設定しており、発券や変更手数料の違いもあるが、特徴は5と0のつく日は航空券やホテルコミッションが最大5%割引になること。元々楽天トラベルでユーザー様向けにやっていたものをB2B向けにも展開したもので大変好評いただいている。

 現在、航空会社60社以上、国内外ホテル約70万軒の予約が可能となっており、ホテルに関しては「Rakuten Travel Xchange(楽天トラベル・エクスチェンジ)」というサービスをハブとして楽天トラベルに掲載されているホテルも予約が可能。多くの旅行会社様にご契約頂いており、取扱流通額はコロナ前を超える実績を記録している。

 月額でのサービス提供はコロナ禍に開始したもので、旅行会社が最もしんどい時に、ホールセラーのあるべき前提をいい意味で否定した1つの例と感じている。旅行会社側では、如何に各手続きに応じて発生する手数料等のコストを平準化していくかとの課題があると認識しており、今後もこのサービスは続けていきたい。

-SkyRepの機能拡大は検討されていますか。

永冨 オペレーション面で細かなニーズに対応できていないこともあり、まだまだ改善していくところは多々あると感じている。その他、NDCへの対応も力を入れていく必要があると考えている。

-御社では、今後はさらにアカウントを増やしていくのか、もしくは1社あたりの取扱額を増やしていくのかどちらにフォーカスされていますか。

永冨 ここは今模索しているところ。ただ、数を求めるか、より深めるか、これは画一的ではない。ご利用頂く額を増やしていけるところもあるし、例えば新たにLCCの手配を可能にする等ラインナップを広げるという選択肢など、色々あると考えている。しかし、現時点では一概に決めている部分はなく、状況に応じて対応をしていく予定だ。

-航空会社からのコミッションは従来から減少しているかと存じますが、航空券のホールセールの今後のニーズについてどうお考えでしょうか。

永冨 我々の方でそのニーズを生み出していく必要がある。航空会社の方が自社で航空券などを直接販売するケースも増えてきている一方で、ホールセラーも柔軟な対応力などの独自の価値を必ず提供できると考えている。

 その上で如何に生産性を上げていけるか。生成AIなどを活用しつつオペレーションの負荷を減らしていきたい。

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