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【視察レポート】メルボルン近郊でグルメ&温泉大満喫、心も身体も満ち足りる体験が目白押し

  • 2024年7月23日

 「美味しいものを食べて温泉でも入りたい!」という願望を抱いたこと、あるいは周囲で見聞きしたことが一度もない日本人はどれくらいいるだろう?少なくとも自分にとってそれは、DNAに組み込まれていても不思議ではないくらい自然な欲求として湧き出てくるものだ。5月にオーストラリアを訪れて参加した視察旅行は、まさにこの願望にピタリとくる体験が目白押し!魅惑の「食い倒れ&リラックス」ツアーの魅力をレポートする。

ルーン・ラボでの一皿。クロワッサンの生地で数種類のきのこの具をくるみ、濃厚なきのこソースを合わせる。具のきのこは種類によって味付けを変えて飽きさせず、程よい酸味も加えることで重すぎない仕上がりに

 今回の視察旅行で訪れたのはメルボルン(アボリジナルネームではナーム/Naarm)市内と、メルボルンが面するポート・フィリップベイを外洋と隔てている2つの半島、西側のベラリン半島と東側のモーニントン半島。そして今回のテーマはずばり「Wine Dine & Unwind」、ワインとグルメとリラックスだ。行程上では前後するがテーマごとに見ていこう。

 まずはワイン。オーストラリア産ワインの品質は日本でもよく知られ、ビクトリア州でもあのモエ・エ・シャンドンのドメイン・シャンドンなど多くの生産者が腕を競っている(州内の産地は21、ワイナリーの数は850超とのこと)が、今回の視察でも2つの半島で1ヶ所ずつワイナリーを訪問した。

 このうちベラリン半島で訪れたのはジャック・ラビット・ヴィンヤードで、なんといってもポート・フィリップ・ベイを望む絶景が印象的。これまでオーストラリア各地のワイナリーをたくさん視察する機会に恵まれてきたが、少なくともこれまで経験したなかでは抜群の眺望だ。

ジャック・ラビット・ヴィンヤードのカフェ。遠くにはメルボルンの街並みが見えることも。レストランも併設していてイベント需要にも対応可能

 しかも、ワインテイスティングとともに出されたシャルキュトリ(食肉加工品)とチーズの盛り合わせも出色。見た目はやや地味でも味は最高で、聞いたところシャルキュトリもチーズも地域のなかで生産されている高品質なものを集めているらしい。

フランス、シンガポール、インドから集まった参加者も我先にと手が伸びていた。美味いものを前に人間は正直なのだ

 もう1軒はモーニントン半島側のポイント・レオ・エステート。こちらではルレ・エ・シャトーにも加盟しているレストランLauraで洗練された美食を楽しめるだけでなく、野外彫刻作品の数々が展示された広い庭園が人気。海に面した開放感のある空間で、草間彌生のカボチャや日本でも大人気の現代アーティストKAWSによる巨大な立像などを鑑賞できる。

ポイント・レオ・エステートの庭園。名品の数々のなかで食後の散歩を楽しめるのは非常に贅沢
ポイント・レオ・エステートでの一皿。牛タンとホースラディッシュ・ヨーグルトをビーツの生地で包んだタコス

 またオーストラリアはワイン以外の充実ぶりも目覚ましく、今回はモーニントン半島にあるビクトリア州初のクラフトラム蒸留所「JimmyRum」も訪問。ピカピカに磨かれた、いかにもイタリア製らしい美しい銅製蒸留器の前で様々な種類のラムを試飲したりカクテル作りを体験したり蒸留施設を見学したり。オーナーのジェームズ・マクファーソン氏はもともと船舶機関士として世界各地を訪れる機会があり、そのなかでラムに魅了されて自ら造りだすことを決断。2019年の創業だが、すでに多数の受賞歴があるという。

熟成期間などによる違いをラムでも楽しめるのは新鮮

 今回の視察エリアには、ラム以外にもウイスキーの蒸留所やビールの蒸留所など他の選択肢も多数。ワイナリーも数十ヶ所が利用可能となっている。