HIS 年末年始海外旅行予約動向、上位はアジアとビーチリゾートが占める
HISが、23年12月23日~24年1月3日出発の海外旅行予約動向を取りまとめた。調査日は11月15日で、同社のツアー、ダイナミックパッケージ、航空券(宿泊のみは除く)を対象にしたもの。
調査結果によると、予約者数は前年同期比263.8%を記録したものの、19年比では5割に留まった。旅行先ごとで回復に大きく差が出るなか、好調だったのは韓国、ケアンズ、香港、トルコ、サイパンなどで、中でも韓国は、ソウルが19年同期比で113.7%、プサンが145.6%と大幅に増加。要因として、19年は日韓関係の冷え込みにより停滞が見られたこと、現在は地方を含めた復便、増便により座席供給数の増加したことが挙げられる。年末年始の海外旅行予約者数ランキングは下記の通り。
HIS年末年始 海外旅行 予約者数ランキング | |
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順位 | 旅行先(前年順位) |
1 | ソウル(1位) |
2 | 台北(7位) |
3 | ホノルル(2位) |
4 | バンコク(3位) |
5 | グアム(5位) |
6 | プサン(4位) |
7 | シンガポール(6位) |
8 | セブ島(16位) |
9 | ケアンズ(15位) |
10 | パリ(9位) |
2位台北が大きく順位を上げた。昨年時点の台湾は、1日の入境者数の上限を設けていたこと、7日間の自主防疫が必要であったことで、制限下ではレジャー目的での渡航が少なく、構成比でみると約9割が航空券手配となっていた。今年は航空券手配65.7%(19年:59.5%)、ツアー手配34.3%(19年:40.5%)と、19年とほぼ同水準にまで戻っており、レジャー需要の回復が見受けられる。
同様に順位を上げた8位セブ島、9位ケアンズは、それぞれLCCが就航する中距離路線のビーチリゾートで、燃油が高騰するなか、燃油サーチャージのかからない(一部除く)LCCの需要が高くなっている。
そのほかの調査結果として、平均単価は19万2700円、前年同期比98%とほぼ同水準を記録した一方で、19年同期比では112.2%となっており、復便が進むも燃油サーチャージの高騰などにより高止まり傾向にある。平均旅行日数は6.3日間で前年同水準。出国ピークは12月29日、帰国ピークは1月3日となっており、12月29日から1月3日の6連休となる企業が多いなか、1月第2月曜が祝日となるため、ピークを避け帰国日を1月9日までずらすといった傾向もみられた。