旅行アクティビティのBtoBプラットフォーム展開するリンクティビティ、「利便性向上で訪日に寄与」

-コロナの影響についてお伺いさせてください。

 会社設立がコロナ直前の2020年1月でしたので、あと1カ月でも遅れていたら恐らく設立もできていなかったと思います。ただ、弊社が進めるビジネスモデルのニーズは確実にあるというところは変わりなく感じていましたし、体制としても社員はコロナの3年間で退職者は1人も出ていません。

 ある意味コロナの影響で、海外でプロモーションなど行うより、サプライヤーの皆様のニーズを把握しシステムを強化することに集中できたように思います。

-今後の訪日需要はどのように見ておられますか?

 中国の方々がいつ戻るかという点が当然ポイントかと思いますが、人数ベースで言えば、来年の夏頃には2019年と同水準になると予測しています。

 ただ、我々としては訪日旅行者数はあまり注目していません。当然その数が増えればビジネスが成長することは間違いないのですが、まずは交通や観光施設利用までの利便性向上に注力をして、その結果旅行者数に寄与すれば良いと考えています。

 一方、体験などの旅行者数を増やすにあたって注意したいのは「アンマッチ」。日本の観光施設や体験が面白いのは間違いないですが、旅行者のニーズは個々人で多様なので、客層などを間違ってしまうとマイナスになりかねません。人数を追うことも当然重要ですが、それぞれのサプライヤーが持つ価値をどう適切に、適した旅行者に届けるかが重要になると考えていて、その手助けができるようなプラットフォームを作っていきたいと考えています。

-現在の交通や体験の価格は適正と思われますか?

 全体的に日本の交通や体験の価格は安すぎると感じています。ただ、価格の改定においては日本人の水準を考慮しなくてはならず、日本人の収入が上がっていない状況で全体的に値段をあげるのが難しい状況かなと思います。

 ここは弊社のソリューションを通して販売チャネルを増やすことで、集客を強化し、結果値上げしやすくなる可能性があります。また、別の対応策として訪日向けには何か付加価値を付けた上で、その分値段を変えて販売するような、国内向けと訪日向けで価格を分ける方法も一手だと考えています。

-今後同様のサービスを海外サプライヤー向けに展開する予定はありますか?また、展開を検討している地域などがあれば教えてください。

 以前から海外展開も含めて準備はしています。アジア、欧米を含めて展開する地域は複数検討しています。

-ありがとうございました。