【スイス現地レポート】クリスマスシーズン真っ盛り!ゴールデンパス・エクスプレスが運行開始、プレステージ・クラスも登場
モントルー、湖畔の景色とともに楽しむクリスマスマーケット
ゴールデンパス・エクスプレスの取材で訪れたフランス語圏レマン湖地方の街モントルーでは、大規模なクリスマスマーケットが開催されています。場所はレマン湖沿い。湖沿い1キロに渡って約150のシャレー風のスタンドが並んでいます。ヨーロッパ内でも湖沿いに展開されるクリスマスマーケットは非常に珍しく、湖の美しい景色を背景にマーケット巡りができます。お勧めの時間帯は、暗くなる前の夕暮れ時。マーケットの明かりも点灯し一層綺麗になる中、湖の姿もまだ見ることができ非常に幻想的で美しい時間帯です。
湖の対岸はフランスということもあり、フランスからのお店も多数出店しています。フランスからのチーズやサラミ、クレープスタンドが多いのもこのマーケットならでは。ドイツ語圏のチューリヒに住む私からすると、同じ国にいるのに違う国に旅行にきた感覚を覚えます。スタンドで出来たて熱々の食べ物やグリューワインを買って、湖の景色を眺めながら味わうのはなんとも贅沢なひと時です。
そして、このマーケットのハイライトといえば、湖上に現れる空飛ぶソリに乗ったサンタに出会えること。毎日、17時、18時、19時(土日は16時も)の3回、時間になるとマーケットにクリスマスソングが流れ始め、湖上の空にサンタがソリに乗って現れます。ノリノリでクリスマスソングやお話を披露すること10分程度。マーケット全体がより一層盛り上がる楽しい時間です。
チューリヒのクリスマス、都市ならではの多彩な魅力
チューリヒと言えば、中央駅内で開催されているヨーロッパ最大の室内クリスマスマーケットが有名ですが、最近はオペラハウス前の広場で開かれる大規模なマーケットも同じぐらい人気があります。中心に置かれた巨大なクリスマスリーを囲むように100近くのシャレー風のスタンドが並び、毎日大勢の人で賑わっています。ラクレットなどスイス定番のスタンドはもちろんのこと、世界各国の料理やチューリヒの有名店の料理が気楽に味わえるのもこのマーケットの魅力。このマーケットで地元の人に発掘され、逆に有名店になったレストランもいくつかあります。食べ物以外のスタンドも同様で、地域の話題のお店が出店していたりと新たなお店の発見や、効率的にプレゼント探しができるのも嬉しいポイント。その他、スケートリンクや、オペラハウスの入り口付近にはサンタにお手紙を出したり、おままごとができたりするなど子供が楽しめるスタンドも充実しています。
中央駅内の室内マーケットでは、恒例となった多数のスワロフスキーを装飾した巨大なクリスマスツリーに代わり、今年は電力不足の脅威にさらされている時勢を反映して、訪れた人々がそれぞれクリスマスツリーの下に置かれた発電自転車を漕いでツリーの明かりを灯すという試みが行われています。常時弱い明かりは灯っていますが、人が自転車を漕ぐ力が強ければ強いほど、明かりが強くなり、ツリーがより一層綺麗に見える仕組みです。スワロフスキーのツリーが見られなかったのは残念な気もしますが、子供や若者達を中心にちょっとした楽しいアクティビティーになっており、サステイナブルを重視する傾向が強いスイスらしいと評判です。
その他、目抜き通りのバーンホフ通りに隣接しているヴェルドミューレ広場では、子供逹がクリスマスの形になり歌を披露する「シンギング・クリスマスツリー」や、中央駅からほど近い国立博物館でも敷地内で開かれるクリスマスマーケットと共に光と音楽が織りなすイベント「イルミナリウム」が開催されています。
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