【深セン現地レポート】マイクロツーリズムの流行と変遷、W杯はホテル観戦が人気に
ワールドカップ期間中のブーム
11月21日、カタールで開催される2022年ワールドカップの開幕戦が開始されました。このワールドカップの試合は中国では深夜に行われるため、多くのファンは家族の睡眠を邪魔しないようにホテルで観戦します。様々なホテルで「ワールドカップルーム」と呼ばれるワールドカップ観戦をテーマにした客室を導入しています。人気の試合の当日は「ワールドカップルーム」はほぼ満室です。また、宿泊客は25歳以下の若者が中心です。若いファンは友人と集まって試合を観戦するケースが多く、中高年のファンは1人で試合を観戦する傾向があります。今回のワールドカップの期間中、男性は依然としてメイン消費者ですが、女性サッカーファンも拡大しています。
スキーシーズンも始まる
11月中旬以降、多くのスキー場が相次いでオープンし、スキー場内外の宿泊需要が伸びています。連休の週末やお正月などの繁忙期は、人気のスキー場に宿泊予約が殺到しています。例年に比べ、宿泊するホテルの条件がスキー場を選択する際の重要な要素の1つになりつつあり、今後スキー場の宿泊業界は急速な発展を遂げると予想されています。一般的に、初心者の目的は新しい体験を得ることであり、スキー場へのアクセス交通の利便性を重視します。上級者はスキー自体に集中し、雪道と雪質に対する要求が高くなります。また、スキーを休暇の手段として利用し、スキー場の宿泊施設、自然の景観などの他の施設に集中する愛好家もいます。
中国のスキーリゾートの資源は西部と北部に集中していますが、主な観光客は東部と南部の都市に集中しています。つまり、ほとんどのスキー愛好家は中長距離の旅行を選択し、多くの宿泊需要をもたらします。2019年から2020年の冬には、中国のスキー参加者数は2000万人を超えました。2020年から2021年の冬には新型コロナウイルスの影響で1100万人に減少しましたが、2021年から2022年の冬には1300万人にまで回復しました。2020年11月から続くダイナミック-ゼロコロナ対策はまだまだ厳しいですが、義務化されていたPCR検査ポリシーが全国的に緩和され始めたため、今シーズンには2000万人を超えると予想されています。2022年以降、全国のスキー場やその周辺に、高級リゾートホテル、ビジネスチェーンホテルや民宿など、3500以上の宿泊施設が新たに立ち上がりました。
中国へ渡航と国内の移動について
中国国外からの渡航者には、集中隔離施設での5日間の集中隔離(費用自己負担)に加えて、3日間の自宅隔離が課されています。集中隔離期間中は、第1、2、3、5日目および自宅隔離第1、3日目にPCR検査を実施します。また、中国国内の高リスク地区からの移動者には7日間の自宅隔離が課されています。
※この記事は12月2日時点の情報を基に執筆しています。