地域に分け入るJAL社員たち~山口県・前編~

  • 2022年10月27日

歴史ある彫刻の街、文化コンテンツに注力する宇部市
豊かな日本海の恵みに温泉も、知られざる魅力に溢れる長門市

山口県長門市

企画総務部調整監:シティプロモーション担当 露木健也さん

2002年JALグループへ入社し国内線予約センターにて勤務、その後、国内線団体・ツアー販売業務、2015年からは国際線業務渡航やスポーツ競技団体の営業・サポートを行いました。

2021年4月より山口県長門市へ出向し、長門市 企画総務部調整監:シティプロモーション担当として1人でも多くの方に長門市を知っていただき関係人口を増やせるよう日々活動をしています。

-住んでみて初めて知った地域の特色や、お薦めの観光素材はありますか。

 まずビックリしたのは焼き鳥屋さんが多いことです。日本海側に面している長門市は、魚は美味しいのはもちろんのこと、豊富な魚介類を活用した練り物生産が盛んです。練り物を作る過程で出たアラは鶏のエサとなることから養鶏も盛んになり、結果、新鮮な鶏肉を使った美味しい焼き鳥屋さんが多くなりました。ガーリックパウダーをかけて食べるのが長門流です。

焼き鳥

 個性豊かな温泉処もあり、2020年にリニューアルオープンした長門湯本温泉、古き良き雰囲気を残す俵山温泉など癒しのスポットもたくさんありますので、自然を感じるマリンアクティビティなどを楽しんでいただきゆっくりと長門を味わっていただきたいです。

長門湯本温泉

俵山温泉

-地域の課題や今後取り組んでいきたいことをお聞かせください。

 首都圏の方々にとってまだまだ長門の認知度は低いと感じています。長門は魅力的なものが沢山ありますので、知っていただければ、旅行先の候補地になりますし産品の購入にもつながりますので、まずは長門を認知いただけるような活動を進めてまいります。

 長門は捕鯨で賑わいを見せた時期がありました。長門では犠牲になった鯨に対して感謝の気持ちを忘れず戒名を付け供養するなど、今でも資料館やくじら祭りを通じ感謝の心を忘れていません。このような取り組みも皆さまへ知っていただきたい1つです。

 また、『JAL向津具ダブルマラソン』の開催地でもある長門市。JALとは関係性の深い街ですので、より良い関係が築けるように地元企業さまと連携し新商品の開発にもチャレンジしたいと思っています。

向津具ダブルマラソン

企画総務部・政策調整監 吉村博克さん

吉村さん。長門の豊かな食材が楽しめる道の駅「センザキッチン」前で 1994年に旧油谷町役場に入庁、2005年に市町村合併が行われ長門市役所職員となる。合併以降の11年間を商工業振興(中小企業支援、雇用、交通等)に携り、2022年に現在の企画総務部に配属されました。現在の担当業務は、市長の特命による重要施策の処理に関すること。部署をまたぐ政策を横断的に連携させ、企業誘致、子育て、シティーセールス、デジタル化などのプロジェクトを担当しています。

高校・大学時代はラグビーに所属し、がっつり系の体育会系職員と思いきや、趣味はマンガ・パチンコ・お笑いが好きなインドア系ラガーマン。

-観光資源やお薦めの食、特産品などをご紹介ください。

 北長門海岸国定公園の雄大な自然をバックに123基の鳥居が並ぶ絶景ポイントとしてしられる元乃隅神社。敷地内にある高さ約6mの大鳥居の賽銭箱は、お賽銭が入ると願いが叶うと言われています。また、市内には泉質の異なる5つの温泉郷があり、なかでも2020年4月にリニューアルした長門湯本温泉は、非日常を演出する竹林の階段や、音信川の魅力をより近くで楽しめる川床や飛び石などそぞろ歩きが楽しめる温泉街として人気です。

元乃隅神社

 お勧めの食は何と言っても県内有数の水揚げ高を誇る仙崎市場の海産物。夏場は脂の乗った「仙崎トロあじ」、秋には肉厚で濃厚な甘みの「仙崎ぶとイカ」、ご贈答には、蒸さずに低温で焼き通す伝統の「焼き抜き製法」で知られる仙崎かまぼこがお勧めです。

活イカ

-地域が抱える課題や目標、それに対する取り組みについて教えてください。またそのなかで、JALからの出向者の方に期待することは何でしょうか。

 山口県の都市といえば、下関市のふく、維新城下町の萩市などが認知されていることと思います。長門市の課題は何と言ってもまちの認知度の低さ。長門市観光の基本理念は「やさしさがこだまするまち 長門」。訪れた観光客は、口々に地元の人情味あふれるおもてなし力を評価されます。来てもらえればまちの魅力は伝えられるのに、その地に選ばれるまでのシティーセールスが大きな課題となっています。

 現在、JALから出向いただいている露木さんには、首都圏や大都市といった広義的なシティーセールスだけでなく、まずは、JAL社内並びに関連会社の方々に山口県長門市をセールスしていただき、認知度向上につながることに期待しています。また、JALとの連携メリットを生かした接遇・接客研修によるおもてなし力の更なる向上や、地元産品とJALが連携した新商品の開発等が進められたら、更なる認知度向上につながるのでないかと思っています。露木さん、これからもよろしく。

後編は近日公開