【ニューヨーク現地レポート】水際対策緩和で日本人観光客も増加、新たな銃規制と治安の問題も
声出しも可能に、イベントの開催状況
今年の初めごろはオミクロン株が原因で中止になったり延期になったイベントもありました。しかし、数ヶ月後には感染状況も落ち着き始めて、6月ごろから延期となっていたイベントが開催され始めました。筆者は今年の1月に行われるはずだった久石譲のジブリ映画コンサートが8月に延期となったので行ってきました。会場は満員で、ワクチン接種証明の提示もありませんでした。オミクロン株が流行っていたころは劇場の中で飲食を禁止していたところもあったようですが、今回コンサートが行われたラジオシティ・ミュージックホールでは劇場内での飲食が許可されており、マスクを着用していた人も約30%という印象でした。
そして、やはり夏のスポーツとしてニューヨークで盛り上がるのは野球でしょう。ヤンキースタジアムでヤンキースとメッツが試合をした日には大変な盛り上がりとなりました。ヤンキースタジアムのような大きな会場でもワクチン接種証明の提示は義務付けられておらず、マスク着用の義務もありませんでした。また、試合が始まったころにはほぼ100%の動員となっていました。マスクをしている人も本当にごく僅かなので、ほぼ通常に戻ったという感覚です。去年のような声出しの禁止も解除されているので、観客はそれぞれ思う存分に楽しんでいました。
水際対策の緩和で日本との行き来も増加
夏は観光シーズン、帰国シーズンということもあり、日本からニューヨークへ来る人も、ニューヨークから日本へ帰国する人も増えたようです。夏の間にまた水際対策が少し緩和されたというのも1つの原因でしょう。多くの駐在の方が今年の夏に日本に一時帰国をしたという話を聞きました。しかし、頻繁に変わるルールに混乱する人も多く、筆者が所属するSNSのグループでも連日「帰国のためにPCR検査は何日前にする必要があるか、ニューヨークに戻る際に必要な書類は何か」などの質問が相次ぎました。インターネットで調べてみても数ヶ月前の情報はすでに古い可能性があるので、リアルタイムの情報が必要な場合はソーシャルメディアで質問したり、航空会社に電話したり、大使館に確認をしたりなど様々な方法を使います。
また、日本からの観光客も今年の夏は増えたようです。筆者の友人も、「なかなかコロナで行けなかったけれど、今年の夏はニューヨークへ行きたい」と何人かが訪れてきました。ただ、やはり日本からニューヨークへ来るとコロナウィルスに対する認識の違いに多かれ少なかれ驚いていたようです。
夏の間は日本に帰国する際にPCR検査の陰性証明が必要でしたが、9月7日からワクチン接種完了を条件に陰性証明提示の義務化が解除されました。今後ニューヨークから日本に帰国するプロセスの大幅な短縮化が期待されます。
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