カナダの「今」を駐在員の視点から-旅行需要はさらに拡大へ、クルーズ船も再開
カナダの現在の状況と観光主要地域の7月下旬現在の様子をご報告させて頂きます。
カナダの国境制限とワクチン接種率
カナダではこの春に入国時の必要書類である新型コロナ感染テストの陰性証明書提出が撤廃され、観光も復活の兆しを見せていましたが、7月下旬よりワクチン完全接種済みの旅行者に対しても、国際線発着の主要4空港(バンクーバー、モントリオール、トロント、カルガリー)でランダムテストが復活しました。一時ランダムテストは緩和されていましたが、感染者状況と旅行者の増加を見ての対処です。
全人口あたりのワクチン接種率は、1回でもワクチンを接種した人が85.03%、ワクチン完全接種者が81.93%、ブースター1回目接種者が49.28%、ブースター2回目接種者が10.99%です。
インフレとコロナ後の復活模様、旅行業への影響
3月のレポートでもお伝えしましたが、カナダではガソリン価格は州により平均値の設定が異なります。また実際には地域差が存在します。3月の時点でも大層値上がりした印象がありましたが、今は2ドル以下ですと安く感じる程、感覚が麻痺しています。
年月日 | 価格(1リットル当たり) | 時事 |
---|---|---|
22年7月28日 | 1ドル80セント | 本原稿執筆時点 |
22年6月14日 | 2ドル09セント | カナダ国内平均最高値 |
22年3月23日 | 1ドル73セント | ウクライナ大統領日本演説 |
参照:CAAウェブサイト
ガソリン価格の高騰の動きは継続してバス代の値上がり、航空券の燃料サーチャージに影響しており、レストランの食材は昨年のタリフの2倍近くの値上がりで報告を受けることにも驚かなくなってきました。一般庶民の感覚としても、サンドイッチ用のパンが薄くなっている、ハムなどの加工肉のパッケージが不思議なほど「ふわっ」としている、食品パッケージの大きさが明らかに小さくなっているなど、食材の値上がりを肌身に染みて感じています。
ワクチンパスポートの運用状況
前回もお伝えした通り、公共施設利用時のワクチンパスポートの提出義務はほぼ撤廃されています。ただし、カナダから海外へ出入国する場合には、現在でもワクチン完全接種が義務付けられることがあるため、旅行の場合には接種証明書を携帯することが通常となっています。
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