ANTAの二階氏がこの機会を逃さず奮起をと全国旅行支援を指して言われたANTAの定時総会の記事。ランキング一位だったわけですが、記事の内容よりもコメントでchiyoda261さんが書かれている内容の方が衝撃的でしたね……。現在私は社員として勤務しているわけではないのでどんなものか見る機会はありませんが、46都道府県毎に各月の売上予測をたてる……？　述べ414ヶ月分？　変な笑い声が出そうな仕様ですね。

　「旅行業界全体を支援しよう」という気持ちで行っていれば、こんな意味のない手間をかけさせるフォーマットにすることはありえないでしょう。まあ、そんな気持ちでやっていれば、そもそも情報を旅行会社に流す前にニュースにするなんて馬鹿なことは起こりませんがね。もはや旅行業界を離れた身としてはワーケーションにでも使えるので、1消費者として活用させてもらうつもりではあるものの、旅行業界にとってどれほどの助けになるというのか。名前だけ変えても本質が変わっていないことがよく分かる一連の流れ、少なくともGoTo周りに自浄作用というものはなさそうです。そもそもこの支援も結局延期するみたいですけどね。こういうニュースを読むたびに、業界を離れてよかったと思ってしまうのが嫌で仕方がない。IT業界なんていって後悔したわと言わせてほしいんですけどね。

　そして暗いニュースがまた一つ、オーバーシーズ・トラベルがホールセール事業から撤退しました。航空券のホールセールなんてものは薄利多売の代表みたいなもので、コロナで海外渡航がこんなことになった今は事業が成り立たないでしょう。そもそもが航空会社からのコミッション頼りのモデルなわけですが、航空会社だって傷んでいる中これからもコミッションが出続けるかなんてわかりません。そもそもコロナ前ですらほんの数％だったわけですしね。
　しかし、皆様には言うまでもなく発券業務というのはある種の特殊技能です。その人材が業界から出ていけば、もうその技術が戻ってくることはほとんどないでしょう。では世の中から発券業務が消えて、みんなキャリアに直予約するようになるのかというと、かなり厳しそうです。そんな業務負荷を全て抱えられるほどキャリアに余裕があるとは思えません。今後の国際航空券はどうなっていくのか……本当、業界が明るくなるようなニュースがないものですかね。