海外旅行の安心・安全は関係者の「現場力」で-EXPOから

  • 2017年11月15日

海旅復活に向けさまざまな立場から意見交換
「国際霊柩送還会社」の取り組みも紹介

多くの関係者が集まった  今年のツーリズムEXPOジャパンでは、業界日の9月22日に東京ビッグサイトの展示ホールで、東京海上日動火災保険などによるセミナー「旅の安心・安全を支える『現場力』を考える」が開かれた。市場の変化や競争の激化により旅行会社の事業環境が厳しさを増し、頻発するテロ事件や自然災害などで旅行における「安心・安全」に注目が集まるなか、旅行会社やツアーオペレーターが競争力を高めて海外旅行復活を牽引するための「現場力」について意見や情報を交換するもので、業界内外の有識者が登壇。国際霊柩送還会社の業務内容など珍しい情報にも触れられる機会となった同セミナーの様子を紹介する。

・パネリスト
アルパインツアーサービス取締役会長 黒川惠氏
ミキ・ツーリスト代表取締役社長 檀原徹典氏
インターナショナルアシスタンス医療サービス部アシスタンス室 羽川恵三氏
・講師
エアハース・インターナショナル代表取締役社長 木村利惠氏


旅行会社の強みは「企画段階から関与」
企画・提案・斡旋・添乗力に期待

薮野氏  セミナーに先立ち冒頭で挨拶した東京海上日動火災保険旅行業営業部長の薮野正洋氏は、海外でのテロ事件などにより、旅行会社の「安心・安全」に向けた取り組みがより真剣に問われる時代になってきたことを説明。その上で「旅行会社の強みは企画の段階からお客様の旅行のすべてに主体的に関与できること。そのために皆様は企画力・提案力・斡旋力・添乗力などの『現場力』を高めていると認識している」と述べ、250名近くに上った参加者に「有識者の体験を追体験していただくことで『質の高い現場力とは何か』と考えるきっかけにしていただきたい」と呼びかけた。

パネリストの3氏  パネルディスカッションには、パネリストとしてアルパインツアーサービス取締役会長の黒川惠氏、ミキ・ツーリスト代表取締役社長の檀原徹典氏、インターナショナルアシスタンス医療サービス部アシスタンス室の羽川恵三氏の3氏が登壇。まずはそれぞれが「現場力」の向上に向けた各社の取り組みを紹介した。