日本とカザフスタン、直行便開設に合意-カザフ側が意欲
日本とカザフスタンの航空当局は11月7日、2国間における直行便開設などについて合意した。カザフスタン大統領のヌルスルタン・ナザルバエフ氏を含む訪問団の来日に伴い実現したもの。総理官邸での署名式には、日本国総理大臣の安倍晋三氏とナザルバエフ氏の立ち会いのもと、日本側は国土交通大臣の石井啓一氏、カザフスタン側は投資発展大臣のゼニス・カスィムベク氏が文書に署名した。
両国政府が合意したのは各国ともに週14便までで、乗入可能空港は日本側が成田、関空、中部、カザフスタン側がアスタナ、アルマティ、カラガンダの3都市ずつ。国土交通省によれば、路線開設に向けてはカザフスタン政府がかねてから意欲を示しており、カザフスタン側が路線を開設する場合、航空会社はフラッグキャリアのエア・アスタナ(KC)の可能性が高く、路線は「両国の首都を結ぶ成田/アスタナ線が実現しやすいのでは」という。なお、本格的な航空協議の開催は未定。
両国間においては、これまで旅客便の運航実績はなく、ロシアのヴォルガ・ドニエプル航空(VI)がカザフスタン中部のバイコヌール宇宙基地に向けた貨物便を運搬した程度。また、2014年の交流人口も日本人が約6000人、カザフスタン人が約3000人と規模は小さいが、エネルギー資源などに富むカザフスタンには日本からの投資が増加しており、今後は経済交流が加速すると見られている。来夏には首都のアスタナで「未来のエネルギー」をテーマに中央アジア初の国際博覧会が開催される予定。