名鉄観光、支店長が語る支店運営成功の鍵-全国支店長会議から
詳細な情報配信でモチベーションアップ
若手の伸びが数字の伸びへ
一方、社員のやる気を引き出すという方法で結果を残した支店もある。梅田支店長の浅田淳氏は2012年まで3年間勤務していたなんば支店での事例を紹介した。
2012年度はなんば支店が一丸となり前年比110%を達成したが、その背景には2011年から進めている営業マンのモチベーションをあげるための施策があった。例えば、梅田支店やなんば支店が属する関西営業本部では年代、役職別などで細かく明示された個人別新規受注状況を毎月全支店に配信し、新規受注件数のコンテストなどの表彰制度を設けることで社員を鼓舞してきた。
新規団体の受注を推進したことも目標達成に貢献した要因のひとつだ。浅田氏は他社にあわせると収入確保が難しいような団体でも「とってから考えればよいという楽天的な考え」で新規受注を積極的に獲得するよう部下に指示した。すると、若手が新規団体の見積りを積極的にとりはじめ、その結果、新規受注による売上増加につながったのだという。
浅田氏は新規団体受注チームを若手中心に構成することで、「伸びしろが結果的に大きかった」と振り返る。「若手の伸びしろはベテランより大きいので、ベテランが100万200万数字をプラスするより若手の2年生、3年生がそれ以上に上げてくれる」からだ。
ただし、浅田氏は新規団体の営業には上位職を同行させることもポイントだという。「相手のお客様は当社の本気度をみてくれている気がする」からだ。また、見積書もひとりで作ったものを出すよりも、先輩や上司が関わったもののほうが成約率が高いと述べ、若手を伸ばすためには上司や先輩がきめ細やかなバックアップ体制は不可欠な要素であると訴えた。