宿泊施設の業務が「属人化」してしまう原因とその解決方法
「新プランの詳細や手配方法は、◯◯さんに聞かないと分からない」「お得意様から問合せがあったけど、いつもは◯◯さんが担当なので同じことを確認してしまいお客様に呆れられてしまった」多くの施設様の業務においてこのような経験をされたことがあるのではないでしょうか。
この記事では「属人化」が宿泊施設の運営にもたらすデメリットと原因、そして解決方法についてご紹介していきます。「この業務、もし◯◯さんが退職したら大変なことになりそう。。。」と少しでも属人化を課題に感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
宿泊施設の業務が「属人化」すると起こる3つの弊害
お客様に対しておもてなしを提供するサービス業で業務が属人化すると次のような弊害が発生すると考えられます。
1、担当者が不在だと業務効率が急激に低下する
特定の業務を担当できるのが限られた人だけになっていると、担当者が不在の際には何をアウトプットすべきなのかは分かっているのに、その手順が分からず進められないといった状況に直面します。冒頭の「新プランの詳細や手配方法は、◯◯さんに聞かないと分からない」状況がこれに該当します。ホテルや旅館はシフト制であることがほとんどだと思いますので、休みの人がそれぞれ「属人化」した業務を持っている場合、毎日何かしらの業務が滞っている状態となります。このようなボトルネックの積み重ねで宿全体の業務効率がどんどん低下してしまいます。
2、情報が「属人化」することでサービスの質が低下する
業務だけでなく情報も「属人化」しがちです。冒頭の「お得意様から問合せがあったけど、いつもは◯◯さんが担当なので同じことを確認してしまいお客様に呆れられてしまった」状態がこれにあたります。折角入手したお客様の情報が共有されず、特定のスタッフまたは女将などの頭の中だけでストップしてしまっていると、時には別のスタッフが同じことを聞いてしまいお客様をがっかりさせてしまう場合もあるでしょう。宿泊施設にとって情報の属人化はおもてなしの質を下げる最も恐るべきリスクといえます。
3、スタッフの退職で「属人化」してしまった業務手順やノウハウが失われる
仕事の手順や注意点など蓄積されたノウハウがマニュアル化されておらず、その業務において後任を育てていなかった場合、それらはスタッフの退職によっていずれ失ってしまいます。また「◯◯さんしか分からない」状況なので必然的に属人化した業務を持つスタッフは他のスタッフより長時間労働になりがちであり、パーフォーマンスの低下だけでなく場合によっては休職や退職につながる可能性があるのも見逃せません。
「新プランの詳細や手配方法は、◯◯さんに聞かないと分からない」「お得意様から問合せがあったけど、いつもは◯◯さんが担当なので同じことを確認してしまいお客様に呆れられてしまった」多くの施設様の業務においてこのような経験をされたことがあるのではないでしょうか。
「属人化」が進行する3つの原因
1、共有する手段がない
会社として情報やノウハウを共有する手段についての取り決めがなく、個人のメモや記憶だけで情報が集約・共有されないケースが考えられます。
2、共有する時間がない
必要最低限の人員で回している為、担当者が目の前の業務をこなすのに精一杯で、業務の進め方やノウハウ、注意事項などを共有できないパターンです。
3、共有したくない(自分の立場を守りたい)
残念ながら、自分しか遂行できない業務を作ることで評価が下がらないようにしていたり、今までの業務経験の長さからプライドが邪魔して他のスタッフに業務を譲らないといったケースも考えられます。
「脱属人化」に有効な3つの解決策
1、情報を一元管理する
属人化の解消にはあらゆる「情報」を共有し一元管理していく必要があります。ここで言う「情報」とはお客様情報や予約情報だけでなく業務マニュアルやノウハウ、作業の注意点など、見ただけで業務を行えるようにまとめられた資料も対象となります。これらの「情報」に誰でもアクセスできる状態を作ることが大切です。
2、情報はクラウド上で管理し、更新にかかる時間と手間を減らす
一元管理された情報を紙で共有するのは避けましょう。紙となると共有や更新に手間がかかってしまい非常に非効率だからです。これを解決する為にはいつでも・どこでも・どんな機器でも必要なタイミングで最新の情報を確認できるクラウド型のサービスを活用するのが最も効率の良い方法です。
3、マネジメント層が積極的に実施することで情報共有ができる文化を根付かせる
これらの施策は導入した次の日から効果がでるようなものではありませんが始めなければ何も変わらないのも事実です。たとえ情報共有に消極的なスタッフがいたとしても、マネジメント層が積極的に実施していくことで情報共有の重要性や効果についてしっかり理解してもらい文化を根付かせていくことが大切です。
情報の一元管理に有効なクラウド型PMS
PMS(Property Management System)とはホテルや旅館などの宿泊施設の管理システムのことで、宿泊業を行う際の根幹となるシステムといえます。PMSには自社でサーバーを持つオンプレミス型とインターネットに接続することでサービスが利用できるクラウド型があり、近年はPC端末だけでなくタブレットとインターネットの環境さえあれば利用することが出来るクラウド型がトレンドであり、情報の一元管理にも非常に有効です。
世界シェアNo.1のクラウド型 CRM(顧客関係管理システム)「Salesforce」を基盤として開発された「陣屋コネクト」
陣屋コネクトはお客様の顧客情報、予約情報だけでなく清掃管理や従業員のシフト情報、稟議申請などのホテル運営に必要な情報の多くを一元管理することが可能となるクラウド型PMSです。情報共有の為に、複数のサービスを併用する煩わしさもなく、瞬時に最新の情報を共有できることできめ細かなサービスが可能になります。全国で450以上の施設様に導入いただいている陣屋コネクトをどう自社で活用し脱属人化できるのか知りたい方は、毎月開催している無料セミナーをぜひご活用ください。