KDL×SILが淡路島の地方創生を語る 第四回「KDL×SILの出会いとコラボ」
皆様こんにちは!兵庫県神戸市のIT企業、株式会社神戸デジタル・ラボ(以下、KDL)と申します。
本掲載では、KDLが南あわじで取り組んでおります農業のデジタル化や観光業(特に飲食店)の混雑の可視化、南あわじが抱える課題や取り組みについてご紹介します。一次産業や地方創生や街づくり、観光業などに興味のある方はぜひご一読ください。
第四回は、生まれも育ちも兵庫県・淡路島、一般社団法人スマートな島ぐらし推進協議会(以下、SIL)の理事を務める眞野 方仁様に「KDL×SILの出会いとコラボレーション」について伺いました。
―SILとKDLの出会い
KDLとのつながりは約3年前からです。神戸のクロスメディアイベント「078(ゼロナナハチ)」でKDL代表の永吉さんと知り合ったことがきっかけでした。最初は一緒に仕事をする意識はなかったのですが、新型コロナウイルス(covid-19)の流行で地域の経済がおかしくなってしまい、考え出したのが「あわイーツ」です。ですが、先端のITなんて自分たちではできないな、と考えていたところで「もしかしたら」と永吉さんの顔を思い出しました。電話で相談したところすぐに動いてくれて、担当の方が淡路島に来てくれました。そこからあれこれ検討して、行政とも相談しましたが助成金のところで躓き、実現化まではたどり着けていないというのが現状です。
ですが、そこからKDLさんにあわイーツ以外のプロジェクトに関するデジタル化についても相談するようになりました。
―「あわイーツ」とは?
新型コロナウイルスの流行で主産業である「食」の提供というのが止まってしまったことが起点となっている構想です。緊急時だからこそ、地域で消費する仕組みである「地産地消」というのは、絶対に必要なものだと感じました。観光客が来ないので宿泊先のビジネスが成り立たず、淡路産の魚や肉、野菜の食材が出荷できない状況になって消費が大きく落ち込んでしまったのです。
そこで、地域で獲れた食材をその地域の中で回していく仕組みのベースをデジタル化した上で、観光に当てはめていく仕組みは絶対に必要だという思いからできたのが「あわイーツ」です。
「あわイーツ」としてはまだ実現できていませんが、その構想の中にあった電子マネーの導入が始まるなど、部分的に少しずつ進んでいる気がしますね。そこは地域にとっては喜ばしいことだととらえています。
―KDL×SILの新しい取り組み
写真:キックオフミーティングの様子
現在「レタス管理アプリ」というアプリを開発中です。このアプリはレタスの写真を撮ることでいつ収穫できるかの出荷計画をデータ化しようというものです。農業は需要と供給のバランスが大事ですので、個人の農家だけでは大手スーパーなどに直営業をしても相手にしてもらえないことが多々あります。個人の農家では需要と供給の分母と分子が全く合わない、絶対量として足りないことが理由です。
そこをどうにか埋めるために考えているのがレタス管理アプリです。一人では無理なことは地域の農業者が協力すればいいのではないか、という考えから始まりました。多数の農家をグループ化して、地域の賛同者が協力して取り組めば生産量を確保でき、新しい販路を見つけられるかもしれないというものです。サプライチェーンの最適化を図ることで出来ることは増えるはずなので、薄利の農業経営から安定した農業経営へ成長させていくことができるのではないかと考えています。
さて、KDL×SILの取り組みとして「FIND! NO 密」というWEBサイトが公開されています。「FIND! NO 密」はどんなサイトなのでしょうか?というわけで、次回は「FIND NO! 密の効果と課題」について伺います!
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