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ハワイ、3年ぶりに「ジャパンサミット」開催、22年はマラマハワイや再生型観光の啓蒙も

 ハワイ州観光局(HTJ)は6月5日より旅行業界パートナーを対象にしたジャパンサミットを開催した。3年ぶりの開催となり、現地パートナー企業は航空会社やホテル、トランスポーテーションなど50社が参加。また日本からは旅行会社など65名が参加した。対面式での商談会も設けられ、3日間にわたって実施されたジャパンサミットの模様をお届けする。

商談会の様子。日本側からは65名が参加

ハワイの現状

 ハワイ州観光局の上局にあたるハワイ・ツーリズム・オーソリティ(HTA)局長&CEOのジョン・デ・フリーズ氏は日本人について、「文化面でもつながりが深く、ハワイアンの価値観や自然保全への理解、さらにSDGsなどの認識もある」と評価する。また「リピーターが多く、タイムシェアや別荘などを持つ人もいる」と述べる。

HTA局長&CEOのジョン・デ・フリーズ氏

 ハワイへ訪れる旅行者へは「ハワイは安全・安心でホテルや航空会社、医療機関などの体制が整っている。万が一、何かあったときも通訳を含めボランティアがサポートしている」と強調。また「ハワイには『癒し』や『ハワイアンスピリット』があり、それをぜひ持ち帰って友人や家族にシェアしてもらいたい」と挨拶した。

 ハワイの現状については、HTJ日本支局長のミツエ・ヴァーレイ氏より、プレゼンテーションがおこなわれた。2020年から新型コロナウイルスの影響により一時期ロックダウンしていた時期もあったものの、昨年5月よりアメリカ本土からの旅行客がコロナ禍前よりも多く観光に来ているという。

HTJ日本支局長のミツエ・ヴァーレイ氏

 ホテルの稼働率は2019年が84%、その後、コロナ禍により8.9%と落ち込んだものの、2021年にはアメリカ本土からの旅行客により7月には82%と高い水準まで戻ってきている。最近の物価高も手伝い2019年と2021年のホテル客室の単価を見るとオアフ島は214ドル対241ドル、ハワイ島は266ドル対341ドル、マウイ島は398ドル対522ドルと値上がりをしているのが現状だ。

 2022年6月現在の航空会社の状況は日本航空(JL)が47便、全日空(NH)が16便、ハワイアン航空(HA)が16便の計98便を運航。7月には146便、8月はJLが名古屋/ホノルル線を約2年半ぶりに就航する予定で、222便となり増加をたどる。さらに日本マーケットへの働きかけとして、5月9日からハワイ州知事率いるハワイ州代表団が日本政府と経済界、旅行業界を表敬訪問し、日本とハワイの往来を呼びかけた。オアフ島の観光関連企業や小売店などは日本マーケットの復活を期待しているという。