地域に分け入るJAL社員たち~山形県・前編~

  • 2022年6月29日

キラーコンテンツをフックに知名度の底上げを、尾花沢市
ありのままの自然、独自の伝統芸能、着地型観光素材の商品化を目指して、鮭川村

山形県鮭川村

むらづくり推進課 交流推進員 片野貴典さん

片野さん。大芦沢観光わらび園にて。

 1998年に入社し、北海道や東京にて、旅行会社や法人に対する航空座席販売など営業職を中心に従事してきました。2021年4月より鮭川村に出向し、むらづくり推進課にて、観光物産振興・観光協会運営・観光PR等を担当しています。鮭川村は、豊かな自然の中での四季それぞれの魅力と、地域の皆さんの懐の深さや温もりを感じることができるところです。

 昨年度、村内のイベントや周年行事、観光協会運営などに広く携わりながら1年を過ごしてきた中で、鮭川村にはありのままの豊かな山や川などの自然を五感で楽しめる場所や、250年の歴史のある鮭川歌舞伎をはじめとした伝統芸能、豪雪地帯に受け継がれた独自の食文化など、魅力と可能性を見出せる素材がたくさんあることを実感しました。それらをいかに魅力的かつ効果的に発信できるか、観光資源をいかに収益化できるかを体現することをミッションとして取り組んでおり、ホームページの改修による発信力の強化、着地型観光素材の商品化を目指して日々模索しています。

50年ぶりに開催した土舞台での特別公演

 また、鮭川村単体のみならず周辺の自治体と連携して誘客強化を進めるべく、隣接する山形県内の「村」(戸沢・大蔵)との3村観光連携協議会、最上地域の自治体による最上地域観光協議会の活動にも参入して、広域での交流拡大、滞在型観光の活性化を生み出すことに貢献していきたいと思います。

むらづくり推進課 課長 西野桂一さん

西野さんと鮭川村産きのこキャラクターのサッキー

 本村生まれ本村育ち、生粋の鮭川村民です。村の中央には村名の由来である鮭が遡上する「鮭川」が流れ、緑豊かな山々に囲まれた自然の宝庫です。村の人気スポットは樹齢千年の「小杉の大杉」、「まぼろしの滝群」の与蔵の森。きのこ生産が盛んな「きのこ王国」でもあり、250年の伝統文化「鮭川歌舞伎」は県の無形民俗文化財に指定されています。

 本村は山形県北部の最上地域(8市町村)に位置し、農業が産業の中核を占め、天然記念物のギフチョウ属などの希少動植物や鮭川歌舞伎などの伝統文化が残る里山です。人口減少が深刻で、農業の担い手不足が進行し、村の収入源である第1次産業の持続化や豊かな自然環境・文化などの保全が懸念されています。

 村の地方創生戦略の1つとして、自然・文化及び農業と連携した、観光振興を通じた交流及び関係人口の拡大に取り組んでいます。今回のJALグループとの連携により、民間企業のノウハウや外部目線を活用しての地域資源の掘り起こしや磨き上げ、情報発信などに期待しているところです。本年は念願である東北中央自動車道が首都圏から繋がり、関東広域、仙台空港や山形空港からのアクセスが大きく改善されることから、新たな人流の獲得に向け、これまで以上に鮭川村の魅力を片野君と一緒に発信していきたいと思います。

ドローンで撮影した鮭川村の風景

>>>後編は こちら