年間100泊の「お宿好き」が思う、「心に残る宿」の共通点-Loco Partners塩川一樹氏寄稿

  • 2022年3月22日

番外編:海外旅行先「スリランカのホテル」での1コマ

 もともと旅行会社出身ですし、コロナ前まではなるべく1年に1回は海外旅行にいくようにしていました。その中でも特に心に残る旅先が7年から8年前に訪れたスリランカであり、そのときに滞在したホテルです。当然、当時も私自身は一貫したお宿好きですから、宿泊先選びにもこだわりをもち、そのときはアジアで最古のヘリテージホテルを選びました。どのような文化や考え方を持ったホテルなのかとても楽しみでした。

 日本からスリランカ最大都市のコロンボまでは直行便で9時間。ホテルのロビーに到着して、疲れ切ってソファーに座って荷物を下ろしたりしていたところで、な、なんと「上を向いて歩こう(英題:SUKIYAKI)」のBGMが流れ出し、ロビーにいたホテルスタッフが笑顔でこちらに微笑みかけてきました。イギリス植民地の時代を経験したスリランカ人はこの曲を知っていて、国旗まで立ててBGMとともに日本人観光客を歓迎してくれたのでした。BGMに加えホテルの方々全員の笑顔と”Welcome to Sri Lanka. Have a wonderful stay.” このメッセージで疲れは吹っ飛び、ホテルについた瞬間に最高の旅になることを確信したのと同時に、「お宿の在り方」の普遍性についてを学んだような旅でした。

 ということで、第1回目の寄稿でした。乱文にも関わらず、最後までお読みいただきありがとうございました。皆さんの中にある「心に残る宿とは」もぜひお聞かせください。

塩川一樹
Loco Partners代表取締役副社長。1979年生まれ、立命館大学経済学部卒。JTBを経てリクルートへ中途入社。旅行事業部にて首都圏・伊豆・信州エリア責任者を歴任し約2,000施設以上の担当を歴任。その後トラベルズー・ジャパンにてエンターテインメント企業、ホテル・旅館の営業責任者として従事。2012年7月にLoco Partnersに取締役として参画し、2020年4月より現職。趣味は宿巡り(年間100泊など)、レストラン巡り、ゴルフ。