夢をあきらめるな! 新潟から地域航空の可能性を広げるートキエア代表取締役 長谷川政樹氏

  • 2022年3月16日

低運賃で「トキモデル」の確立を
人材派遣や観光開発による収益確保も

-2022年度中の就航を目指しておられますが、現在の準備状況はいかがでしょうか。

長谷川 機長、副操縦士とも就航時に搭乗するメンバーは確保しています。整備士も現在募集しているところです。客室乗務員については予想を大きく上回る600人以上の応募をいただきました。県外からの応募も多く、地方でも働きたい企業があれば若い人も増えるし、住む人も増えるいい例になるのではないでしょうか。

 資金調達については、大口は新潟県内の企業の皆様からいただいており、就航の実現性が高まってきましたので、東京など県外で新潟県と縁のある企業にもお声がけをしているところです。また、個人からの小口出資も増えています。皆さんリターンのことは口にせず、子供の代、孫の代まで続く企業にしてほしいという思いで出資していただいています。感謝の気持ちしかなく、頑張らないといけないと改めて思っているところです。

-クラブツーリズムと包括業務提携を結びました。他の旅行会社との協業の可能性はいかがでしょうか。

長谷川 クラブツーリズムとの包括業務提携は人の交流やデスティネーション開発などが目的です。ATRは小さな機材なので、趣味の集まりで埋まるぐらいのサイズです。その意味で、クラブツーリズムの会員に最適ではないかと思っています。また、会員に目が行き届いている点もトキエアにとっては大きな魅力です。

 チャーターの需要も十分にあると思っていますが、航空会社としては片道だけではなかなか飛ばすのは難しい。日本旅行業協会(JATA)でも話しましたが、今後は旅行会社同士の連携で、行き先は自由に決めていただいたうえで、数社で往復の座席を埋めていただければ、可能性は広がると思います。

-「夢をあきらめるな! 世界の扉を開き、心を繋ぐ」をコーポレートメッセージとして掲げています。長谷川社長ご自身の夢を教えてください。

長谷川 まず、若い人にどんどん外の世界に出て行って欲しいと思っています。日本で飽き足らないと思ったら、世界へ。トキエアが外に出ていくハードルを下げて、若者がチャンスを掴むきっかけになればと思っています。チャンスと夢を。それを達成するのが私自身の夢です。

-ありがとうございました。