親身な対応で「新しい観光スタイル」の構築を―新潟観光コンベンション協会専務理事・事務局長 山口誠二氏
MICEや旅行商品造成で支援拡充
海外セールスはオンラインを最大限活用
山口 協会のスタッフは現在23名ですが、常勤役員・プロパー職員のほか、新潟市や商工会議所、旅行業、航空会社などからの出向職員など多様なので、普段から関係業界の方々の情報や要望なども、いち早く入ってきます。その中で、約300社の賛助会員も含めて、多くの方々からの協力をいただきながら事業を進めています。
コロナ禍では、「ウィズコロナにおける新しい観光スタイル」の構築と、ポストコロナに向けた段階的な観光マインドの向上を目指した旅行商品の造成を、市や観光関係者との連携で進めているところです。具体的には、旅行会社に対して、市内での宿泊や飲食店の利用を必須とした旅行商品の造成・実施に対する報奨金の支給、催行保証、商品広告に対する費用補助など、市内観光を促進するための支援事業を実施しています。このような取り組みは、新たな観光ルートの造成や定着だけでなく、観光事業者の方々にとってもメリットは大きいと考えています。
山口 私が東京事務所に勤務していた時から、関係者と協力しながら、国に要望活動をしていました。佐渡に行くには必ず新潟市を通ります。同じ観光圏として常に情報共有しながら、タッグを組んで登録に向けて頑張っていきたいと思っています。また、佐渡に行かれる際には、前泊あるいは後泊で新潟市を楽しんでいただければと思います。
山口 新潟と地方を結ぶ路線もできると思いますので、新たな観光ルートの開拓や交流の活性化につなげていきたいと考えています。トキ色は非常に綺麗で、夢があって優しい色です。ぜひ新潟の空を飛んでいただきたいと期待しているところです。
山口 現地での対面による商談やセールスが難しい中、DXによるオンライン化が一層進み、従来の活動に大きな変革を求められていると思います。協会では、この機会に観光情報サイトを全面リニューアル。動画を多用し、新潟を訪れたことのない方々にも新潟の魅力を訴求するとともに、スマホで使いやすい構成に変更しました。
海外向けには、ウェブの自動翻訳機能を活用し、情報発信の即時性と情報量の充実を図りました。また、商談会やFAMツアーなどもオンラインを最大限活用するとともに、インスタグラムなどSNSによる情報発信などでも、地元の食やイベント、観光情報など、写真や動画のクオリティにもこだわりながら発信しています。
山口 今年は寅年です。「十干(じっかん)」と「十二支(じゅうにし)」の組み合わせから、「壬寅(みずのえとら)」となり、この年は、「新しい動きが胎動し、大いに伸びる」1年となるそうです。是非、全国の観光業の皆さまも、未だ大変な時期ですが、今後来るべき新たな時代に向けてお互いに頑張ってまいりましょう。