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富山地場産業活性ツーリズム実行委員会が観光庁「領域連携事業」のプログラムをアピール

  • 2022年1月19日

 富山地場産業活性ツーリズム実行委員会は観光庁「域内連携事業」の支援対象事業で選定された「富山の薬売り産業から学ぶ逆境を跳ね返す社会科ツーリズム」の紹介イベントを昨年12月に開催した。

 「域内連携事業」は観光庁が実施する「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業」で支援事業には最大1500万円を補助するもの。新型コロナウイルスにより観光地が多大な影響を受けており、失われた観光需要を回復するためには、地域内の縦割りをなくし、DMO、観光協会、宿泊業、交通事業、漁業、農業、地場産業など地域に根ざした観光関連事業者が連携し、自然、歴史、文化、食などの観光資源を磨き上げる実証事業の実施を支援し、観光需要回復や地域経済の活性化の方向性を検証する。

西尾氏

 イベントには東急ホテルズのセールス&マーケティング部顧問の西尾敏宏氏とNPO法人富山観光創造会議の理事・事務局長の沖崎守昭(※崎はタツサキ)氏が登壇。

 西尾氏は2021年11月に東京、大阪、名古屋の旅行会社などを招いた富山市モニターツアーの模様を紹介。1日目は池田屋安兵衛商店での薬膳昼食や富山ガラス工房でのペーパーウエイト作り体験を視察。宿泊は富山地場産業活性ツーリズム実行委員会に名を連ねている富山エクセルホテル東急を利用。2日目は環水公園での富岩水上ライン乗船や岩瀬浜での街歩きのほか、ライトレール乗車を体験したことを紹介した。

沖崎氏(※崎はタツサキ)

 沖崎氏は富山の歴史や文化、食など魅力をアピールした。江戸時代の江戸城腹痛事件から有名になった越中富山のくすりや、明治・大正時代に薬びんの製造から「ガラスの街とやま」へ発展し、2015年8月には現代グラスアートを中心に展示している富山市ガラス美術館が開館したを紹介。そのほか富山湾には約500種の魚がおり「天然のいけす」とも呼ばれている。昆布の食文化も盛んで年間支出金額は全国1位。

 沖崎氏は「富山県は朝採れ野菜や魚などを食べることができ、県外から見れば幸せな県」と述べ、地元の人にも観光してもらう県にしたいと意気込みを語った。また県外からは滞在型の観光をすすめていきたいとして旅行会社には「商品を造成する前に富山に来てほしい」と呼びかけた。