ハワイの「今」を駐在員の視点から-オミクロン感染者急増も、規制の再強化は「様子見」

 新年を迎え、ハワイでは週明けの1月3日から仕事始め、子供達も4日から学校が再開し、慌ただしい毎日が既に戻ってきています。ワイキキでは、11月末の感謝祭から始まったホリデーシーズンが終わり、子供連れの家族旅行などで再び賑わいを見せていた街の風景も落ち着き始めたように感じます。

国内移動は特に規制のないアメリカ。ワイキキビーチも混雑していました。

 現在ハワイで報道される出来事は、やはり米国の他州と同様に新型コロナウイルス、オミクロン株の問題が多くなっています。ハワイでも感染は爆発的に増えており、毎日の新規感染者数は非常に多く、1日で3000名を超える日も出てきています。ここまで行くと、前月や前々月の感染状況と比較してもあまり意味がないような状況だと思われます。

 反面、市民生活に関しては、高いワクチン接種率や飲み薬の開発も進んでいる安心感からか、以前のデルタ株の増大時と比較すると落ち着いているように感じます。12月に規制緩和を一気に前進させた市郡政府の長たちも、医療資源を圧迫しない限りは「様子見」または「最小限の対策」で対応する心づもりのようです。

 感染急増でパニックにはなってはいませんが、何となく落ち着きもない、コロナウイルスに振り回されながらも、前進を続けるハワイの現在をレポートします。

例年通り慌ただしかった年末ホノルル市民の生活。郊外のスーパーも平日昼間から大盛況でした。

再拡大が始まったハワイのコロナウイルス感染状況

 12月末時点でのハワイ州の新規感染者数比(7日間移動平均値)は以下となっています。英語表現では「スカイロケット」と言われる上昇率で、前月や前々月と比較しても意味がないほど状況は悪化しています。

市郡陽性率州全体ホノルルマウイハワイカウアイ
新規感染者数(10月)1.7%115.0名58.9名14.7名25.0名16.4名
新規感染者数(11月)1.4%82.0名42.3名14.7名12.6名12.4名
新規感染者数(12月)14.1%1752.0名1459.7名135.3名97.1名59.9名
2021年12月28日現在:State of Hawaii, Department of Health

 11月24日に世界で初めて発表されたオミクロン株ですが、ハワイでも12月2日という全米50州内でも比較的早い段階で最初の感染者が見つかりました。また、その感染者が「州外への渡航歴のない住民」「ワクチン未接種だがコロナに感染したことのある65歳未満の成人」だったことから、コミュニティ内での感染が始まっている上に、抗体をすり抜けるブレイクスルー感染だったことが非常に心配されていました。

 その後、懸念されたように新規感染者数は倍々で増え始め、12月15日には「ハワイへの渡航自粛要請」の効果が出始めた10月初旬の感染数に逆戻り。そして、12月23日には1日当たりの新規感染者数の最多記録を更新する1511名に達しました。この数字は、今夏にピークに達した8月終わりと等しい人数であり、3ヶ月かけて抑え込んできた数字が、わずか3週間で元に戻ってしまったことになります。

 これ程の人数になると、さすがに身近に感染者が出てくることになりました。12月18日より公立校は冬休みに入ったのですが、直前の週には中学校や小学校から再び「校内で陽性者発生のお知らせ」が届き始め、スポーツ活動も、選手やコーチに陽性者が発生して試合延期になるケースが出始めました。

 ただ、ハワイではワクチン接種率が比較的高いことと、「オミクロン株は重症化し難い」という報道もされているので、市民生活は落ち着いているように感じます。外出を控えるなど、自分自身に行動制限をかける人も多くはないようですし、マスクに関しても、義務化されていない屋外では未着用の人も少なくありません。

次ページ >>> 進むブースター接種、マウイ島では必須となる可能性も