【タイ現地レポート】ついに開国!外国人旅行者がタイの観光地に押し寄せる

観光地域の規制緩和
外国人が訪れる繁華街の状況

 世界各国から旅行者が訪れるタイ王国のコロナ禍の現状を伝える現地レポート。タイの日系企業に勤めている筆者が旅行で訪れることの出来ない日本の皆様に代わって、現地の最新状況についてレポートします。

 第4弾の今回はついに感染対策の緩和がされ、外国人旅行者への開国が始まった、少し明るく開放的な雰囲気が出てきたタイ現地の状況をお伝えします。
※この記事は11月24日の情報を基に執筆しています。
※前回のレポートはこちら

前回からのコロナの感染者の推移

 前回執筆した8月22日前後がちょうどデルタ株流行のピークで、一日の新規感染者が2万人、死者数が250人を超えていました。当時は3万人を超え、深刻な医療崩壊を予想しておりましたが、他国と同様に急速なピークアウトを迎え、徐々に新規感染者数は減っていき、コロナ新規感染者数は11月24日で5000人、死者数50人にまで減りました。同じペースで新規感染者数が減り続ければ、年明けには1000人を切ることが予想されますが、ワクチンの接種率の高い国のデータを見ると、このまま簡単に収束に向かうわけではなさそうです。

ワクチンの接種状況と2回目の接種体験談

 前回の執筆時(8/22)が2回のワクチン接種率が8%、1回以上の接種率が30%までと欧米各国に比べてかなり遅れを取っておりましたが、現在では2回の接種率が56%、1回以上の接種率が56%までに上昇しました。

 私自身は会社の人事部が早い段階で保健所から社員分のワクチン接種の予約を取ってくれたおかげで、6月10日に1回目の接種を受ける事が出来ました。これは私の周りの人と比べてもかなり早い時期に接種出来たようです。しかし2回目の接種は2週間以上間隔を開けてすぐ接種されるはずが、何日経っても日程の連絡がありませんでした。結局80日経って他のタイ人の社員は連絡が着たのに私には連絡がなかったので、予約なしで事情を説明しに接種会場に行って、なんとか2回目を接種出来ました。

二回目の接種会場も前回と同様にバンコクのショッピングモールでした。

観光開国パイロット地域の規制緩和

 10月31日まで夜間外出禁止令、飲食店やショッピングセンターの営業に規制がありましたが、ついに11月1日よりバンコク、チェンマイ、プーケット、パタヤなどの観光地域については特別に多くの規制が解除されました。これらの地域ではまだ多くの新規感染者が出ておりますが、政府としては規制により、これ以上観光業に経済的損失を与えることは出来ないという理由で、緩和に踏み切ったようです。

 これでようやく飲食店で夜遅くに食事が出来たり、深夜にコンビニで買い物をすることが出来ます。バンコクではSHA認証(政府のアルコール提供を認証する制度)を得た店舗のみお酒を提供しています。私も友人と久しぶりに飲みに行きましたが、1件目のお店ではお酒を提供しておらず、インターネットでSHA認証店であることを確認してから、電話で2件目のお店を予約しました。バンコクで会食を予定されている方は必ずSHA認証店であることを事前にご確認下さい。

SHA認証のマークです。ホテルやレストランのカウンターなどで見受けられます。
参照元/https://www.thailandsha.com


久しぶりに夜の屋台で食べました。普段のデリバリーよりも美味しく感じます。

規制解除後のスパ施設のプール。週末なのにまだ人があまり戻ってきていません。

現地での仕事への影響

 デルタ株が猛威を振るった8月から、勤め先での在宅勤務はより一層厳重になり、企業への訪問も難しくなりました。私は日系企業で営業担当をしており、社内のタイ人エンジニアに仕事を振り分けるのですが、在宅で緊張感がないのか仕事が進まず納期が遅れたり、オンラインでのコミュニケーションが難しかったりと、頭を悩まされました。

 訪問先の企業では、7日以内の簡易検査の陰性とワクチン2回接種の証明書の提出を要求されることがありました。日本にいる皆様がタイに観光にお越しの際はワクチン接種の証明書類は当然のことですが、旅行中に万が一直近の簡易検査の陰性証明を行わなければならないことがあるかもしれません。相場250バーツ(日本円で約750円)でどこの薬局にも置いています。

雨季に入りました。営業の私は洪水でもパンデミックでも毎日オフィスに出勤です。

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