地域に分け入るJAL社員たち ~北海道編~
これまで台湾との友好観光事業の継続を目的に、摩周湖観光協会との連携事業を中心に進めてきました。インバウンド事業の方向性も見えづらい状況ですが、一過性でなく継続事業としてサイクルツーリズムやウエディングフォトによる観光誘致にも積極的に取り組んできました。ですがコロナ禍により訪日外国人の見込みは皆無のため、今後は国内需要等バランスよく地域資源を活かした交流型観光推進に努めたいと考えています。鶴居村版ワーケーション事業にも積極的に取り組みます。また、林道の活用など密を避けた観光や、地域食の掘り起こしとしてジビエ料理の開発など鶴居村ならではの商品開発を進めています。
弟子屈町・標茶町・鶴居村の観光協会で広域観光を促進する「摩周・標茶・鶴居 プロモーションボード計画」に取り組んでいます。3つの国立公園の圏内にあるという唯一無二の観光資源と、魅力的な「食」というコンテンツを、国内に加え、アジア圏や欧州等のインバウンドにターゲットを絞って展開していこうと検討しています。
北海道上川郡東川町役場
産業振興課 商工観光振興室 マネージャー 松坂志保さん
まず、はじめに驚いたのが、東川町には上水道がないことです。つまり、東川町で暮らす人たちは毎日、天然水で暮らしています。これは、大雪山の雪解け水が、長い年月をかけ東川町に運ばれてくるからなのです。蛇口をひねるとミネラル豊富な美味しい水が出てくることに感動しました。
その大雪山連峰の主峰、北海道で最も高い山「旭岳」は東川町にあります。春には雪解けの湿地帯に水芭蕉が咲き、夏には様々な種類の高山植物が咲き誇り、秋は紅葉、冬は銀世界となり、それぞれの季節を楽しむことができます。私のおすすめは、見事に色づく秋の紅葉です。ロープウェイが運航しているので、登山されない方でもご家族や観光のお客様にもおすすめです。
東川町は、旭川空港から車で約13分、旭川駅までは約30分という恵まれた立地が強みのひとつでもあります。町では公共施設をはじめとする町内各施設の環境の整備、拡大を行っており、「いつでも」「どこでも」ワークが行える環境構築を進めています。コロナ禍で時間や場所に縛られない多様なワークスタイルが浸透してきている現在、ワーケーションという旅の形で、町に長期滞在(生活)してもらうことで、一般的な観光旅行だけでは伝わらない東川町の魅力を知っていただくことができると思っています。そして東川町には豊かな自然や写真文化、木工文化等といったさまざまな資源がありますので、アクティビティや体験を通じて町の人と関わりを持つことで、より多くの方が東川町を好きになってくれるのではないかと思っています。
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