スマートロックで宿泊施設のニューノーマルを支える-構造計画研究所 池田修一氏

コロナ禍で加速したチェックイン新時代への動き
民泊から高級ホテルまで広がる利用対象

-販売についてはどのような流れになりますか。

池田 いくつかのパターンがありますが、一番多いのは宿泊施設の運営会社やコンサル会社の紹介です。彼らがオーナーサイドに「RemoteLOCK」を導入したいという働きかけをしてくれます。施工事業者やカギの商社経由の販売もあります。そのほか、ホテル施設管理(PMS)の事業者やサイトコントローラーなどシステム連携しているパートナーがおり、彼らとの協力関係に基づく導入促進も図っています。当社はオープンプラットフォーム戦略で、相手事業者のサービスに当社の「RemoteLOCK」システムをつないでいただくスタンスです。

 あとは直接販売ですが、リアルで営業活動するマンパワーはないので、ウェブ営業で反応があった宿泊施設に対して営業、説明を行っています。

-インバウンド需要の回復はいつ頃になると想定していますか。

池田 難しい質問ですが、現在、インバウンド需要の回復を前提に準備を開始する事業者も多くなっています。もともとインバウンド需要への対応のために「RemoteLOCK」を導入希望する宿泊施設が中心だったことを考えると、宿泊施設側のインバウンド復活への期待が高まってきている段階だと感じています。

-インバウンドを含め宿泊需要が回復しても、そう簡単には必要な人材、人員を確保できないと危惧されています。スマートロック以外に省力化をサポートする商品、サービスはありますか。

池田 ピープルカウンターという人数計測システムがあります。もともとは小売店舗や百貨店などのマーケティングのベースとなる入店者数の確認などに活用されてきたシステムですが、これを混雑状況の見える化に応用したものです。ホテルや温泉旅館の大浴場の混雑度合いや、朝食会場の混雑状況をリアルタイムで見える化する仕組みで、リゾートトラストさんなどにも導入いただいています。

-最後にコロナ禍で厳しい市場環境を強いられている宿泊業界にメッセージをお願いいたします。

池田 宿泊施設のあり方は変化しており、これからニューノーマルの時代が始まります。非対面・非接触が普通になった日常は、コロナ禍が去っても元には戻らないと思われますし、市場は変化していくでしょう。これはある意味で新規事業のチャンスであり、異なるビジネススタイルで宿泊事業に参入したり業態転換を図ったりするチャンスでもあります。それがインバウンド需要の回復のタイミングにはまれば、非常に大きなチャンスにつながるのではないでしょうか。我々としては是非そのチャンスを掴むお手伝いができればと考えています。

-ありがとうございました。