旅行業・観光業DX・IT化支援サービス

中小宿泊事業者にもDXを、一体型ホテルシステムを年内にローンチーAZOO代表取締役 横田裕子氏

脱エクセル管理、業務効率化と集客を1つのシステムで実現

-ベンチマークしている企業やプロダクトはありますか。

横田 現状マーケティングまでできる一体型ホテルシステムで日本の市場向けに作られた製品はないため、欧米で利用されているシステムをベンチマークしています。

-WASIMIL以外で手掛けているマーケティングコンサルティング事業では、宿泊事業者のどのような課題を解決するのでしょうか。

横田 当社はホテル業のDXを進めるため、大手にはコンサル、中小には利用しやすいシステムの導入という形で支援しています。大手ホテルは様々な取り組みを実施したいものの、CRMやPMSなど利用しているシステムも多く、また自社サイトのアクセスデータ、SNS、OTA上の口コミデータといったように顧客データがばらついていて活用しにくいという課題を抱えています。それらのデータを私どもで活用できる形にクレンジングしたり、機械学習にエンリッチメントをかけながら、大きなデータベースを構築したりしています。そしてADRやセグメント、リードタイムなどのデータを活用しながらペルソナを作成し、マーケティング戦略をご提案しています。

-コロナ禍を経て、中小の旅館・ホテルと、OTA・旅行会社との関係はどのように変化するとお考えですか。

横田 直近の業界全体のトレンドだと思いますが、そもそもホテル業界は泊まる場所を提供するだけではなく、体験を売っていく時代になっていくと思います。OTAも旅行会社も、ホテル・旅館と協力していかにクリエイティブなものをつくっていけるかが重要です。クリエイティブな宿泊体験作りをサポートできる旅行代理店、OTAは今後も活躍し、共存していくと思います。

-最後に読者へメッセージをお願いいたします。

横田 今観光産業に必要なのは、データを活用してサービスを向上させていくことです。単なるアイデアではなくデータドリブンであることが重要で、コロナ後に向けてDXを進め、データに基づいたサービスを作り上げていかなければなりません。当社ではこれからもそのサポートをしていきたいと考えています。

-ありがとうございました。