20代社員が振り返る今週のニュース ー ハワイはワクチンと旅行のロールモデルになると思っていたのに……
さて、海外渡航を手配されている方々には暗いニュースです。まず、この1週間最も人気があったのはハワイの現地レポートでした。やはり海外の人気ディスティネーションということで、ハワイのニュースは常に人気があります。
ワクチンの接種率を規制の緩和基準にしたり、政府職員などにはワクチン接種義務化の可能性があるなど、日本と比べると大分ワクチン重視の方針を進めているハワイですが、そのおかげか米国内からの観光客で賑わう一方、新規感染者数は増加傾向にあります。そして、ついにハワイ州知事がハワイへの旅行自粛を求めました。
これは個人的にかなりショックなニュースでした。海外渡航の解禁はワクチンの効果によってもたらされると思っていましたし、ハワイはそのモデルケースになるのではないかと勝手に想像していました。しかし、現実にはワクチン接種率が6割を超えるハワイでも、州知事が自粛を要請するような状態となると、果たして旅行へ大手を振って行けるようになるには何が必要なのか……
JATAの菊間会長もワクチンによる行動制限緩和について触れられていましたが、こういった考えに対してハワイのこのニュースは確実にマイナスとなるでしょう。変異していくウイルスに対して、ワクチンの効果は旅行を解禁できるほどのものではないなんて結論にもしなりでもしたら、我々の苦しい時期は更に延びることになります。
ただ、ワクチンが重症化を防ぐことなど効果があるのも事実のようです。日本経済新聞によるとこの原稿を執筆時点で、日本でワクチンを2回以上接種した人の割合は42.6%、1回でも接種した人は53.6%となっています。ワクチン接種率が上がれば旅行が解禁となる想定で動くしか、結局のところないのかもしれません。
柴田氏の旅のサブスクに関するコラムがPVでは2位でした。記事中にあるHafHは私も会員なのですが、サブスクに対しての作り込みがすごいです。まず、一度会員になった人を逃さないために「おやすみ」というコースがあります。要は無料会員ですね。コロナ禍では旅行に行けないというユーザも、これならずっと無料会員として保持できますし、それこそコラムで書かれていたJALとの航空サブスクサービスの際には、それならアップデートして応募しようかなというキモチにさせます。一度登録してもすぐに翌月から無料会員に戻せるというのは、ユーザにとって大きな安心感を与えますしね。
ただ、旅行×サブスクというのは以前からもあったように思います。例えば、ANAは国内線を年300回乗り放題のプレミアムパス300などがありました。(私が確か高校生の頃の話ですが)今の旅行サブスクが面白いのは、価格帯とターゲットの違いだと思っています。
先に挙げたプレミアムパス300はたしか、年300万円という価格だったかと思います。一方、HafHは有料会員で一番安いプランだと月2,980円で利用可能です。当たり前ですけど、この価格差は大きいですよね。月々3,000円なら、私のような若者でも試しに利用してみようかなという値段です。
そして、HafHがもう一つ上手なのはHafHコインという仕組みです。このHafHコインというのはグレードの高いホテルや部屋に泊まるために必要になるのですが、有料会員で登録しているのに宿泊しなかったりするとこのコインがその分貯まる仕組みになっています。これで1~2月泊まらなくても、会員が損した気分になるのを抑えるということです。行動経済学なんかをちゃんと踏まえた上で凄くデザインされているんだろうなというビジネスです。うーん、取材してお話を伺ってみたい。
HafHばかりに注目してしまいましたが、他にもHostel lifeやADDressなんかも、宿泊×サブスクで面白いです。若者のニーズにも刺さりそうですし、これから流行り始めるかもしれませんね。
最後に前回の当シリーズ記事に、コメントでいは様より質問事項を頂いていたので回答させていただきます。
まず、”行動制限はあくまでお願いであって” という記述については、外務省より渡航自粛要請が出ていること等を指しております。帰国後の自宅や宿泊施設での待機についての誓約に違えることを推奨する意図は、私としてももちろんトラベルビジョンとしてもございません。
トラベルビジョンは国及び監督省庁の定めるルールを遵守の上、いは様のおっしゃる通り安心安全な旅行が業界の力で実現されていくことを心より願っております。