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【カンクン現地レポート】50代まで広がるワクチン接種、世界旅行ツーリズム協議会も開催

  • 2021年7月12日

ワクチン接種会場から

 2021年3月よりメキシコ、キンタナロー州でもワクチン接種が開始され、現在は60歳以上の高齢者への接種が終わり、5月18日からは50歳以上への接種が始まりました。ちょうど対象年齢である筆者は、ギリギリまで受けるかどうか迷っていましたが、最終的に接種すると決め、準備を始めました。申し込みは非常に簡単で、メキシコ政府公式サイトに個人情報を入力し、3日後には保健局から指定日時と接種会場のお知らせが届きました。

 指定された会場は自宅から車で約10分の屋外スポーツ競技場。指定時間の1時間前に到着すると、会場の前にはすでに長い行列。しかし手際のいいスタッフの誘導により20分ほどでソーシャルディスタンスが保たれたテント下の椅子に座ることができました。待つこと約1時間半で順番が来て、看護学生による問診。そして看護師によるワクチン接種がスムーズに行われました。メキシコにはアメリカ製のほか中国製やロシア製のワクチンも輸入されていますが、どうやらカンクンはアメリカのファイザー製薬を使用しているようで、ワクチンを打つ際にはファイザー製薬のラベルを見せて打っていました。

 会場にはミニステージが設置されており、地元シンガーが生歌を披露。演奏曲は対象年齢の50代が若かった時に流行った曲で、住民たちはワクチンを待ちながら思わず懐メロを口ずさんだり、リズムにのったりと、なんだか野外ライブのような楽しい雰囲気の中で平和的にワクチン接種が進められました。

ワクチン接種会場

会場のミニステージでは地元シンガーが歌を披露

世界旅行ツーリズム協議会の国際会議

 世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)主催の国際会議が4月25日から3日間、カンクンで行われました。各国の政府代表や旅行業界に携わる最高レベルのリーダーたちが国際的な問題に取り組む会議で、パンデミック後では初めての開催です。会場では数ヶ月も前から綿密に計画された安全管理のもと非常に厳格な感染対策が行われ、オンラインを含めて40ヶ国以上、600人以上が参加しました。

 テーマとなったのはやはり「パンデミック後の観光業について」。サミットでは世界各国で成功を収めた大手の旅行会社やホテル経営者たちがこのパンデミックをどのように捉えているのか、また今後どうやって乗り越えていくのかなど、様々な角度からコメントしていました。

 今回WTTCの開催地に選ばれたことで、カンクンは安全対策を十分行っている観光地であるというアピールができたとともに、引き続き感染対策を徹底しなければいけない責任感を再認識させられる良い機会になったのではないでしょうか。

WTTCスタッフ

最後に

 カンクンでは、市観光ディレクターのホルヘ・ルイス・テージェス氏も「安全なデスティーネーションであるカンクンに1日も早く日本人観光客の姿を見ることを願っている」とコメントをしています。世界的にも安全であると認定されているカンクン。1日も早く日本からの観光客がこの素晴らしいメキシカンカリブを訪れ、日本では味わえない時間と空間を楽しいでいただきたいと切に願います。

武田徹
カリビアンリゾートサービスジャパン(CRSジャパン)代表
カンクンのランドオペレーターとして2009年7月に設立。2017年にはユカタン州観光大使任命。細やかで知識豊富なおもてなし精神を要するVIPアテンドと気転を効かした柔軟なアイデアの経験を要するメディア取材に特に高い評価を得ているプロフェッショナルチームです。