グアムのコロナ対応やホテル最新情報を共有、プレミアホテルグループがグアムセミナー
警戒レベル、CDCによるリスク指標が緩和へ
プレミアホテルグループを展開するケン不動産リースはさきごろグアムセミナーをオンラインで開催、現地のホテルからグアムにおけるコロナの現状はじめ、対策状況や最新情報が報告された。
グアムの現在の感染状況について、ザ ツバキ タワーのジェネラルマネージャー柳澤建氏が、警戒レベルが4段階の上から3番目めのPCOR-3に緩和され、「ほぼノーマルに近くなっている状況」と説明。すでに住民の20%が1回目のワクチン接種済みと接種率も高く、さらに米国疾病予防管理センター(CDC)がグアムのトラベルリスク指標をレベル3に下げたことは「旅行やビジネスでのグアム訪問が安全であると認識された」と述べた。
ホテルオペレーションについても客室はオープンできる状況であると訴えた。着席する人、プールやヨガなど野外アクティビティも6フィート(1.8メートル)の間隔をとる規制はあるものの、バンケット含む集会の上限は25人まで、大規模レストランなどは収容人数の50%まで使用可、室内の1テーブルの着席人数は6人まで、屋外飲食は1テーブル15人まで許可されている。2月末にはバーの営業も始まった。
グアム入国者に対する14日間の隔離措置について、政府観光局は4月1日には撤回したい意向だが、政府は5月1日を目標にしていると明かした。「現在は政府観光局が観光再開のタスクフォースを設置し、ホテルなど観光業界へのワクチン優先接種、日本、韓国、台湾などの観光客の緊急対応窓口の開設に向けて動き始めている」という。
対策講じ受け入れ準備進む
現地ホテルからも感染対策や最新状況についてプレゼンテーションがあった。シェラトン・ラグーナ・グアム・リゾートはトイレ200個を水流の強いタイプに変更、客室のドアとドア枠、吹き抜けの手すりに再塗装するなど改善を進めた。スイートではマスクや除菌グッズ入りのキットをチェックイン時に配布するサービスも開始。ロビーラウンジも再開し、屋外の飲食スペースも設け、持ち帰り用の弁当も用意している。女性客向けにアイラブSLGRのモニュメントや、ミントグリーンのビートル、三日月型のブランコはじめ、季節イベントの装飾などSNS映えスポットを多数設置し、再開に備えるとした。
ヒルトン グアム リゾート&スパは、3か所ある入り口を1か所に集中させ、検温と手の消毒をしてから入館。3食ビュッフェのアイランダーテラスも入口と出口は一方通行にし、サラダ類も個別に盛り、フードはスタッフがサーブする。屋外席も利用できるほか、食事を持ち帰り容器に入れて客室で食べられるサービスも提供している。ロイズレストランは現在週末のみの営業という。
着席120人収容のギャラリー、スクールで120人収容のマイクロネシアンルーム、野外の着席で400~450人収容のクリフサイドの、感染予防対策をした24~25名設定例も紹介された。
パシフィック アイランド クラブ グアムも入口に体温スキャナを設置、フロントやレストランのキャッシャーなどゲストと対面する場所にはアクリル板を、館内各所に手指消毒のジェルを設置している。客室ドアには消毒済みを示すシールが貼られ、非接触型のルームキーで入室する。ウオーターパークは現在、週末を中心に地元の人たちに利用してもらっている状況。食事をテイクアウトや屋外で楽しんでもらうサービスを実施中という。
2020年7月にオープンしたザ ツバキ タワーは入館時にはマスク着用のもと、手の消毒、セキュリティがお客様の体温を確認。ロビーでのウエルカムドリンクもスタッフはマスクと手袋を着用。客室では広いバルコニーを利用して食事や飲み物を楽しむバルコニーサービスも提供している。オールデイダイニングのカサ オセアナは海を望むテラスでのディナーが好評で、日本の小グループにもおすすめしたいという。最上階にはウエディングチャペルやバーがあるほか、専用キッチンやプレゼンテーション設備、バルコニーが備わるの個室のあるミラノグリルも近日オープン予定。
ホテル・ニッコー・グアムでは入口と出口で動線を分け、入館者はサーモグラフィーで体温をチェック。客室のアメニティは使い回しを避けボールペンなどはフロントで渡し、客室に除菌シート、バスアメニティは持ち帰り可能なパックで用意した。屋外プールのデッキチェアも6フィート(1.8メートル)以上離れて配置している。ビュッフェレストランのマゼランでは屋外席を設けたほか、オーダービュッフェ形式で日本料理弁慶、中国料理桃李のメニューも頼める。吹き抜けのロタンダコートは飲食スペースとして使え、20人以上の団体のブリーフィングにも使用される。
最後に、ケン不動産リース営業本部営業グループ課長松山博氏から「グアム側は観光客受け入れの目標設定日を立てて動いており、早い段階で受け入れが開始され、注目のデスティネーションになることは確実。グアムへの販売体制を作って欲しい」とアピールした。