JR東日本とJR北海道が「観光型MaaS」開始、東北DCにあわせ旅の利便性を向上
地域観光が長年抱える2次交通の課題を解決させる切り札として各地で取り組みが進む「観光型MaaS」。地域の交通をシームレスにつなぎ、旅先での効率的な移動を実現させるものだ。JR東日本とJR北海道は、4月から始める東北デスティネーションキャンペーン(DC)にあわせ、観光型MaaSをスタート。スマートフォンひとつで移動や観光情報の入手、お得な利用まで便利な旅を実現させる。
JR東日本の「TOHOKU MaaS」は、東北6県の自治体や交通、観光事業者と連携して展開。青森県青森・弘前、秋田県秋田・男鹿、角館、岩手県一関・平泉、山形県置賜、庄内、宮城県仙台・宮城、福島県会津の各エリアで実施する。
旅行前にはモデルコースに基づいたプランニング機能や施設・体験のおすすめ機能を提供。旅行中の移動は乗合交通サービス「オンデマンド交通」や高速バスの予約・決済、フリーパスなど交通チケットの購入、タクシーの予約、観光には入館チケットなどの手配、定期観光バスの予約、食事処や土産店、観光施設などで使える「東北MaaSチケット」など、スマートフォンがあれば旅マエか旅ナカまで旅の利便性を向上させる機能をそろえた。
今回は新規会員登録者数3万人、交通電子チケットとアクティビティ電子チケットの販売枚数をそれぞれ3万枚と目標を設定。今後の展開につなげていく。
JR北海道は、道南エリアで「道南MaaS」の実証実験を開始。デジタル周遊チケット「はこだて旅するパスポート」「江差・松前周遊フリーパス」の設定や、スマートフォンの画面提示で乗降・特典が受けられるサービス、観光スポットの紹介、経路検索などの機能を提供する。「TOHOKU MaaS」とも連携して道南・東北の広域観光展開にもつなげていく。
期間はいずれも9月末まで。
情報提供:トラベルニュース社