ポストコロナの中国市場の潜在性に大きな期待 ー アクトトラベル社長の譚馨氏
ピンチをチャンスに、サイドビジネスにも挑戦
中国少数民族ツアーの造成にも意欲
譚 航空券販売は売上の大半を占めていますので、販売は継続していく考えです。コミッションがなくても、うまく稼げるように、取り扱いエリアを増やし、LCCも販売も始める計画です。また、航空券だけでなく、ホテル、現地オプション、現地ガイド、レストランなど単品商品をオンラインで組み合わせることができないか検討しているところです。
譚 私自身が少数民族出身ですので、新しいビジネスとして少数民族ツアーを造成したいと思っています。中国には漢民族を除き55の少数民族が暮らしています。そのなかで、最大の少数民族はチワン族で人口は約1000万人にのぼりますが、中国13億人からするとやはり少数派です。少数民族はそれぞれ、独自の文化、風習、食、言語を持っています。今は漢民族との同化が進んでいますが、それでもコミュニティに入ると、伝統的な暮らしを見学したり、体験することができます。
少数民族の地を訪れる商品を販売している旅行会社もありますが、チベットなど限られもので、現地の旅行会社に頼っているところが多いのではないでしょうか。弊社の強みは、旅行業を知っていることと、私自身がチワン族出身で少数民族のことを分かっているところにあると思います。私自身がチワン族ツアーに添乗し、現地を案内することも考えています。
従来よりも深みのある特徴的な商品を造成して、もっとたくさんの日本人に中国の奥深さを知ってほしい。まずは、私の出身地である広西チワン族自治区からスタートし、昆明や新疆、チベットなどの少数民族に広げていきたいと考えています。
譚 大変な状況はまだ続くと思います。旅行会社の経営者として、不安な気持ちはありますが、雇用を守ることに、経営を維持していくことに注力していきます。大変な時期だからこそ、できることがある。ピンチをチャンスにできるように、いろいろなことにチャレンジしていきたいと思っています。希望があれば乗り切れるでしょう。コロナ収束後、旅行市場や旅行業を再び盛り上げられることを楽しみにしています。