ワシントンDCの「今」を駐在員の視点から-ワクチン接種開始で、空港・駅の混雑に変化は?
世界中へ報道されましたとおりワシントンDCは議会議事堂襲撃というショッキングな出来事で2021年が始まりました。大統領選挙結果を不服とする者たちが1月6日に議事堂を襲撃した事件を契機に、大幅強化された警備体制は新大統領就任後も続いております。高い柵と有刺鉄線が議事堂をぐるりと囲っており、以前のように近づくことはできず、封鎖されているエリア内には州兵が等間隔に配置されています。
市街中心部ナショナルモールにあるミュージアム、および歴史的建築群スミソニアン博物館は暴徒に破壊されぬよう1階部分を板張りしたうえで、新型コロナウィルスの影響により昨年から無期限クローズの状態が続いています。
観光のお客様にお越しいただくにはまだ難しい現状でございますが、ワクチン接種開始・新規感染者減少と期待できるトピックも出てきているワシントンDCの様子お伝えさせていただきます。
ワクチン
ワシントンDCでは、新型コロナウィルスに効くワクチン接種が2020年12月より開始されました。接種開始の優先順位は以下の通り8段階に分けられ、段階的に開放されていきます。
2.フェーズ1Bティア1(65歳以上の者、刑務官etc)
3.フェーズ1Bティア2(K-12教育機関、食料品店スタッフetc)
4.フェーズ1Bティア3(公共交通機関、郵便、製造業スタッフetc)
5.フェーズ1Cティア1(インフラメンテナンススタッフetc)
6.フェーズ1Cティア2(マスコミ、配送業、シェアライド、商用車スタッフetc)
7.フェーズ1Cティア3(大学以上教育機関スタッフ、個人事業主etc)
8.フェーズ2(16歳以上のワシントンDC全居住者)
オンラインまたはコールセンターにて接種場所・時間を予約し、接種は原則無料です(病院によりAdmin Fee請求可)。
ワクチンはファイザー社製は21日間、モデルナ社製は28日間の期間を空けて1人2度接種。2度の接種はミックスではなく、必ず同じメーカーのワクチンを接種することになっています。ワクチンが安全であることをワシントンDC行政公式ページで案内しています。
2021年2月6日時点でワシントンDC市内会場では約6万8000人が1度目、または2度目の接種を完了しています(接種人数にはDC市外在住者も含まれています)。ワクチンは住民全体の70%以上が接種することにより集団免疫が得られると報道されており、ワクチン接種が行き渡ることが待たれます。
ワシントンDCだけでなく、米国全体でワクチン接種と同時期の1月中旬から新規感染者数が減り始めていることは、好意的に捉えられております。