文化コンテンツを通じて相互理解を―韓国専門の三進トラベルサービス代表 立木健康氏
専門旅行会社ならではの「オンラインツアー」
SNSで新たな客層を掴む
-ビジョンとして掲げられている「韓国と日本のカルチャーコンテンツの情報流通会社として日本一になること」について詳しくお聞かせください
立木 はじめは韓国への送客実績で日本一になりたいと考えていました。その気持ちは今もありますが、身の丈を考えると量で勝負することは難しく、日本人が韓国の何に興味を持つかをさまざまな角度から探究し、潜在顧客に対してサービスを提供していくことを目指そうと方向転換しました。
韓国と日本とは似て非なるものとお話ししましたが、文化や風習にはやはり類似点があります。共通する文化コンテンツを見出して開発し、活性化、流通させることで、相互の行き来は永続的なものになるのではないでしょうか。また、それが相互理解にも繋がり、日韓関係改善の一助にもなるのではないかと思います。数値的な目標ではありませんが、日韓の橋渡しという意味でどこにも負けない会社にしようという考えです。
-コロナ収束後の日韓往来規模は2019年比でどの程度になると予想されていますでしょうか
立木 リピーターのお客様は今、韓国に行きたくて行きたくて仕方がない状態ですので、いざ行けるとなれば爆発的に数は増えるでしょう。2019年は300万人ほどでしたが、一時的にそのレベルに近い数字まで伸びて数ヶ月して落ち着き、何も問題が起こらなければその後も2019年以上の数字で推移することになるのではないかと考えています。
-日韓両政府、観光産業、業界団体へ提言やメッセージがありましたらお願いいたします
立木 観光が経済にもたらす影響は計り知れません。日韓関係という面では、政治的プライドは抑えて、思いやりやもてなしの気持ちで人の往来を促進することに尽力してもらいたいですね。
また、観光産業には自らの労働環境を誇りに思えない人が少なからずいると感じています。ですが、賛否両論はあるものの今回Go Toトラベルが示したように、観光産業は地域経済の活性化に貢献しています。業界の方には自信を持って仕事に携わってもらいたいですし、業界団体には観光産業の地位向上のため一層の努力をしてほしいと願っています。
-ありがとうございました