人員削減の懸念高まる、オフィスの縮小・撤廃検討も過半数-旅行会社アンケート第3弾
トラベルビジョンがこのほど実施したアンケート調査で、コロナ禍によって旅行会社が受けている影響の最新の状況が明らかになった。調査は廃業や人員削減の可能性について聞くもので、4月の第1弾、6月の第2弾と同様の設問とし、変化を探ったところ、人員削減をすでにしたか今後する可能性がある、また社員の給与をすでにカットしたか可能性があるとの回答が増加するなど厳しい状況が数値として表れている。アンケートは8月31日から9月10日まで回答を受け付け、519件の回答を得た。
解雇決定が2割近くに、給与カットも4割
「契約社員の雇い止めを含めて社員を解雇することが決まっているか、すでにした」かを聞いた質問では、4月の第1弾では「はい」が11.5%、6月の第2弾では12.8%であったが、第3弾では18.9%と急増。早期退職の募集についても、第1弾から順に8.6%、7.7%、10.6%と増える結果となった。
また、「社員の給与をカットし、雇用調整助成金を申請」するかしたかを聞いた質問でも、「はい」の割合は第1弾で24.3%であったところが第3弾では41.0%にまで増加している。
解雇や早期退職について海外、国内、訪日の取扱分野別に集計してみると、GoToトラベルキャンペーンの後押しもあってか国内を扱っている回答者はそれ以外よりも人員削減に否定的な傾向が見られる。例えば早期退職では、「はい(すでに実施したか予定あり)」の割合が海外は10.5%、訪日は12.1%であるのに対し、国内は6.7%に留まった。