ウェディング業界もコロナで翻弄-大阪・アッシュに聞く

外的要因による影響では過去最大
収束後は市場の再開拓とウェブでの提案に注力

-従業員の雇用に関してはどのように対応していますか

河部氏河部 最近になって欠員の補充をし、今月も新たに1人の正社員が入社することになっています。しかし、4月から7月にかけてはアルバイトの出勤日数を減らす必要があるかもしれません。

 政府の経営支援策は色々とありますが、融資については当然ながら返済していく必要があるので、現時点では利用しないつもりです。

-新型コロナウイルスの影響はいつ頃まで続くとお考えですか

河部 幾つかのホテルなどから聞いた話では、延期した挙式を年内に実施すればキャンセル料を無料とした場合、お客様はほぼ100%、年内に式を挙げると言ってくださるそうです。需要が回復し始めるのは、暑さが落ち着き始める9月以降ではないでしょうか。

 懸念しているのは、今回の感染拡大がきっかけとなって「結婚式は要らない」という風潮がより強くなることです。「籍を入れるだけでいい」と考えるカップルがさらに増えていくかもしれません。そうなると市場規模はどんどん縮小します。

-収束後の単価の動向については、どのような見通しを持っていますか

河部 単価も確実に落ちると見ています。現在、挙式されるお客様の平均費用は357万円で、その層は無くならないと思いますが、式を挙げない「ナシ婚」で記念写真だけで済ます方たちも増えています。挙式や披露宴を宿泊と合わせてパッケージ化しているホテルや結婚式場にとって、この傾向は辛いのではないでしょうか。

 その中間の市場は今のところ存在していませんが、今後は150万円くらいの挙式需要が増えてくるのではないかと想定しています。高価格帯の層が中価格帯に下りてくることも、低価格帯の層が上がってくることも考えられるので、その需要を取り込むためのビジネスモデルを考えていきたいと思います。インターネット上で仕組みを作ることができれば、チャンスは大きいと考えています。

-需要を取り込むための「仕組み」について、具体的にお聞かせください

河部 神戸市のGO SYSTEMSが開発した、インターネットによる結婚式費用見積もりサービス「GAMOS〜自分で作るウエディング〜」に関して、昨年から式の施行をすべて請け負っています。これからはこのようなスタイルが主流になると見ていますので、そのための準備を進めているところです。

-ありがとうございました