キャセイ、19年純利益は約3割減、香港情勢における不安の高まりが影響

  • 2020年3月12日

 キャセイパシフィック航空(CX)の2019年12月期(2019年1月1日~12月31日)の決算で、純利益は前年比27.9%減の16億9100万香港ドル(約228億2850万円)となった。総売上高は3.7%減の1069億7300万香港ドルで、旅客事業では1.3%減の721億6800万香港ドルとなった。全体として、上半期は好調であったが、通常は上半期を上回る下半期がデモや米中摩擦の影響で低迷したという。

 輸送実績では、座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)を5.1%増としたところ、旅客輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)は2.9%増と及ばず、ロードファクターは1.8%減の82.3%となった。通年での旅客数は0.7%減となった。

 今後の見通しについては、2019年からの情勢不安や減便、さらに新型コロナウィルス(COVID-19)の影響により、「財政的に極めて厳しくなることが予想され」るところで、ASKの削減などの取り組みはしているものの上半期には「大きな損失を避けられない」としている。