1月の航空需要は2.4%増、10年ぶりの低水準に

  • 2020年3月5日

 国際航空運送協会(IATA)によると、2020年1月の国際線と国内線を合計した航空需要(有償旅客キロ、RPK)は、全世界で前年比2.4%増となった。座席供給量(有効座席キロ、ASK)は1.7%増で、ロードファクターは0.6ポイント増の80.3%であった。RPKは前年を上回ってはいるものの、新型コロナウィルス(COVID-19)の影響でブレーキがかかり、2010年4月以降で最も低い伸び率となった。2010年4月は欧州で火山の噴火による大規模な欠航が発生していた。

 国際線はRPKが2.5%増でASKが0.9%増、ロードファクターは1.2ポイント増の81.1%。RPKは3.7%減となったラテンアメリカ以外は前年を上回っており、中東の5.4%増、アフリカの5.3%増が全体を牽引した。

 一方、国内線はRPKが2.3%増でASKが3.0%増となり、ロードファクターは0.5ポイント減の78.9%。COVID-19の影響を受けた中国のRPKが6.8%減となった。

※IATA発表詳細データ(英語):ダウンロード

IATA 2020年1月 国際線需要動向

方面RPK
前年比
ASK
前年比
L/FL/F
前年比
アフリカ+5.3%+5.7%70.5%-0.3pt
アジア太平洋+2.5%+3.0%81.6%-0.4pt
欧州+1.6%-1.0%82.7%+2.1pt
ラテンアメリカ-3.7%-4.0%82.7%+0.2pt
中東+5.4%+0.5%78.3%+3.6pt
北米+2.9%+1.6%81.7%+1.0pt
合計+2.5%+0.9%81.1%+1.2pt

IATA 2020年1月 国内線需要動向

市場RPK
前年比
ASK
前年比
L/FL/F
前年比
オーストラリア+0.1%-1.4%79.3%+1.2pt
ブラジル+2.1%+0.1%85.7%+1.6pt
中国-6.8%-0.2%76.7%-5.4pt
インド+2.5%+2.3%86.1%+0.1pt
日本+3.8%+1.9%68.1%+1.3pt
ロシア+3.9%+8.3%72.2%-3.1pt
米国+7.5%+4.9%81.1%+1.9pt
合計+2.3%+3.0%78.9%-0.5pt
◯有償旅客キロ(Revenue Passenger Kilometer、RPK)=運航距離×有償旅客数
◯有効座席キロ(Available Seat Kilometer、ASK)=運航距離×座席数
◯ロードファクター(Load Factor)=RPK/ASK