観光庁、1年ぶりに若者海旅会議-「ハタチの一歩」1歩目の成果は

  • 2020年2月3日

来年度は250人規模に拡大、デジタル化を推進

会場の様子  今後はJATAが今年度分のエントリーシートや出発前後のアンケートなどをもとに調査報告書を作成し、今月下旬を目途に協賛団体に納品する予定。3月19日には羽田空港内のホールに関係者250名を招き、帰国後報告会を開催する。20年度については、今回実施した方面については継続し、あわせてサイパンやミャンマー、欧米などについても協力を求める考え。実施規模は約250名とする予定で、詳細は帰国後報告会の場で発表する。

 今年度は全国紙に全面カラー広告を掲載するなどした広報活動については、参加者アンケートの結果を受けて、ソーシャルメディアなどを活用したデジタル広告に特化する考えを説明した。意見交換においては内閣府クールジャパン地域プロデューサーの陣内裕樹氏もデジタル化の重要性について語り、「(プロジェクトを)どのようにしてムーブメントにするかが大事」と強調。リツイート数を通年で定点観測するなどして、反響を「見える化」する必要性を示した。

 この日はそのほか、文部科学省や東京国際空港ターミナル、成田国際空港、日本学生観光連盟がそれぞれの取り組みを紹介。ダイヤモンド・ビッグ社地球の歩き方事業本部長の奥健氏は、昨秋に10代以上の約6500人を対象に実施したアンケートの結果から世代別・性別の海外旅行の傾向について分析した上で、若者の旅行に強い影響力を持つインフルエンサーなどが女性に偏りがちな現状について指摘し、「男性についても(同性に影響を与える)インフルエンサーや旅モデルなどの仕掛けが必要では」と提案した。

 次回会合の開催時期は未定。なお、観光庁によれば、参画する団体や企業の数が当初の想定以上に多くなったことなどにより、第2回の会議開催まで1年間を要したものの、関係者同志のコンタクトや活動は活発で、情報などを共有するためにも今後は開催頻度を上げたいという。