日本人旅行者はデジタルを信頼、パーソナライゼーションに期待も-トラベルポート

  • 2019年11月27日

 トラベルポートは11月26日、世界2万3000人を対象に実施した「トラベルポート・グローバル・デジタル・トラベラー調査」の結果を発表した。日本人旅行者500人の傾向としては、航空券予約に際して価格のみで選ぶと答えたのが全体の約3分の1であった一方、「価値」を重視して選ぶと答えたのが69%に上ったという。特に、1965年から1979年生まれのジェネレーションX世代では75%と高い結果となった。

 また、旅行の手配時にレビューサイトやメタサーチサイトを「ほぼ毎回利用する」と答えたのは全体の3割。オンライン予約の際にどの会社が信頼できるかわからないとした回答者は34%で、グローバル平均の50%を大きく下回っている。また、同様にオンラインのレビューの信頼性に疑問を持つ回答者の割合もグローバルの50%に対して33%と低く、日本人旅行者がデジタルを信用している傾向が見えたという。

 このほか、航空券の予約時に足元が広い座席や追加の預け入れ手荷物、アップグレードなどを購入して自分の好みに合わせてパーソナライズすると回答したのは38%。この項目では、ベビーブーマー世代は44%となったのに対して1980年から2000年生まれのY世代は29%と世代によって異なる結果となっている。

 さらに、日本人旅行者の特徴としてはアジアのなかで最も個人情報保護への関心が高く、自分に合った情報を受け取るためであれば個人情報を提供することに抵抗はないと答えたのは15%に留まった。アジア太平洋地域の平均は22%だった。

 パーソナライゼーション関連では、標準のサービスに何が含まれているか分かりにくいと感じている旅行者が昨年の13%から39%へと急増したほか、48%がどのようなアンシラリーサービスが選択可能かわからないと回答。70%が運賃に含まれているものが分かりやすいことを重視すると答え、航空会社選定時に重視する基準としても2位となっている。アンシラリー関係では、48%がWiFiや追加預け入れ荷物などの料金体系などが分かりにくいと答えたという。

 なお、テクノロジーの活用度合いでは、出発前の下調べでソーシャルメディアの動画や写真を参照するのが62%となり、特にY世代の31%ほぼ毎回そうすると回答。ARやVRがより良い旅行の計画に役立つと答えたのも25%いた。また、モバイル端末から自分の予約情報を確認できないことを不満と捉える回答者も昨年の29%から46%へ大きく増加。日本の旅行者が抱える不満の第3位になったという。